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AI半導体の需要急増 TSMCは対応に苦慮か米国に1000億ドルの追加投資も(2/3 ページ)

TSMCは、AI顧客からの急増する需要に追い付くために、2026年の設備投資予算を約640億米ドルに増額し、現在米国で進めている既存投資に1000億米ドルを追加するという。

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現在もファウンドリーとして圧倒的首位

 TSMCは需要とのギャップを縮めようと苦戦しているが、同社がライバルとの差を広げていくのではないかとする見方もある。米国の世界的格付け機関Standard & Poor’s(S&P)は2026年6月、TSMCの格付けを引き上げた。

 S&Pはレポートの中で「TSMCは、技術/スケール面での障壁が高くなっているという状況を受け、その強力な市場リーダーシップを維持していく可能性が大きい。同社は2025年に、ファウンドリー上位10社の売上高合計の約72%を占め、同社の次に続く競合企業の約8.7倍の売上高を上げている」と述べている。

 「SamsungやIntelをはじめ、技術的能力の面でTSMCに最も迫っている競合メーカーが、近いうちにTSMCとの差を縮められるとは思えない。その理由として、こうした競合メーカーのファウンドリーサービスの製造エコシステムが、TSMCよりも脆弱であるという点が挙げられる。さらに、顧客数や製造規模などが不十分であることも、困難な要素となっている。また、SamsungとIntelが生産能力を実質的に拡大するには時間がかかるだろう」(同レポート)

 それでもS&Pは「特に、5nmノード以降向けのTSMCの顧客は、第2の調達ソースを積極的に探すようになるだろう。TSMCの顧客に影響を及ぼすもう一つ別の要素としては、米国政府がIntelに支援を提供していることや、大手半導体設計メーカーに対してIntelからの調達を推奨していることなどがある」と述べている。

 「しかしIntelは、十分な資本支援を受けたとしても、最先端プロセス技術向けに商業的に実現可能な規模の生産能力を構築するためには、膨大な投資と数年に及ぶ期間を要するだろう。このためTSMCが、その技術開発に対する強い決意に基づき、この先2〜3年間、5nm以降の最先端プロセス技術を適用してファウンドリーサービス分野における非常に高い市場シェアを維持していくとみられる」(同レポート)

 カンファレンスコールでは何人かのアナリストたちが「Intelの新しい先進パッケージング技術『EMIB-T』は、ファウンドリー分野における顧客獲得を後押しすることができるのか」とする質問を提示した。

 TSMCは、IntelのEMIB-Tを歓迎していて、「ウエハー顧客に代替パッケージング技術を提供し、ファウンドリービジネス全体の拡大を支援することになる」と述べている。

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