「ZAMで再び日本にメモリ技術基盤を」 SAIMEMORYの構想とは:29年度中の実用化目指す(3/4 ページ)
ソフトバンク100%子会社のSAIMEMORYが開発を進める次世代メモリ「ZAM(Z-Angle Memory)」。DRAMを立てて、横に並べていく垂直ビルド構造が特徴的だが、その起点はIntelの次世代メモリ基盤技術にあるという。ZAMの詳細をSAIMEMORYに聞いた。
「計算上、HBMより高性能を実現」
――改めて、HBMと比較したときのZAMの優位性を教えてください。
朝倉氏 ZAMは高密度/広帯域/低消費電力が特徴だ。まだ開発中のため具体的な数値は出せないが、計算上は、同価格帯のHBMよりも高い性能を実現できている。
――HBMとは全く異なる構造をしていることで、DRAMの調達など製造面での課題はないのでしょうか?
朝倉氏 確かにHBMとは違う構造だが、パートナー企業と協力して最適なDRAMを開発するなど、開発のポイント自体はHBMと同様だ。装置メーカーとZAMに適した製造装置の開発を進める必要はあるが、製造工程という意味では、HBMとの大きな違いはない。
――HBMはGPUなどと一緒に、インターポーザー上に実装されます。ZAMはどのような使い方を想定していますか?
朝倉氏 基本的にHBMと同じような使い方を想定している。ベンダーに新規採用してもらうにも、ZAMのためにイチから設計が必要となると、採用のハードルが高くなる。HBMと完全互換とはいかないが、ZAM採用のための設計開発をなるべく減らすことは、事業的な観点で重視しているポイントだ。
具体的に言うと、HBMはメモリコントローラーをベンダー側で設計してもらうが、ZAMの場合、SAIMEMORY側で設計したメモリコントローラーの一部機能をメモリキューブ部に搭載する。代わりにxPUとの接続を担うホストダイはレファレンスを提供し、ベンダー側に設計してもらう想定だ。
HBMのような使い方をするならサイズ感も重要になる。評価ボードなどの準備も必要だ。ZAMのプロトタイプ作製は2027年度中を予定していて、その時期から組み込み設計関連の取り組みも加速すると見込んでいる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
