「ZAMで再び日本にメモリ技術基盤を」 SAIMEMORYの構想とは:29年度中の実用化目指す(4/4 ページ)
ソフトバンク100%子会社のSAIMEMORYが開発を進める次世代メモリ「ZAM(Z-Angle Memory)」。DRAMを立てて、横に並べていく垂直ビルド構造が特徴的だが、その起点はIntelの次世代メモリ基盤技術にあるという。ZAMの詳細をSAIMEMORYに聞いた。
「日本にメモリの開発/技術基盤を作り上げる」
――プロトタイプ作製以降のロードマップもお聞かせください。
朝倉氏 プロトタイプ作製後は、2029年度中の実用化を目標としている。現在のメモリ逼迫はAI需要によるものなので、AIが最初の用途になると考えているが、将来的にはさまざまな用途を見据えた事業展開もあり得る。
――メモリメーカーなどへの技術ライセンス提供の可能性についてはいかがでしょうか。
朝倉氏 SAIMEMORYはファブレスメーカーである以上、事業展開の面から見ても、技術を抱え込むよりも広く使ってもらえる方が望ましい。まずは委託製造から始め、ゆくゆくはライセンス事業も成長させていきたいと考えている。
――ソフトバンクグループにはArmをはじめとした半導体メーカーが名を連ねるほか、ソフトバンク自体もOpenAIなどAI関連企業に積極的に投資をしています。そういったグループ間のコラボレーション、シナジーも期待できるのでしょうか。
朝倉氏 冒頭で述べた通りソフトバンクは日本最大規模のAIデータセンター構築を推進していて、2026年度の稼働を目標に北海道苫小牧市や大阪府堺市で大規模AIデータセンターの建設を進めている。ソフトバンク代表取締役で社長執行役員兼CEOの宮川潤一も、ZAMが実用化した際にはAIデータセンターで活用すると公言していて、それが最も期待されているシナジーだろう。他グループ企業とのコラボレーションも可能性はゼロではないが、2026年5月現在、具体的に動いている話はない。
ただ、コラボレーションの可能性はソフトバンクグループに限ったものではない。宮川は「かつてメモリやDRAMといえば日本だったが、今や海外ばかりだ。SAIMEMORYによって、日本にメモリの製造/技術基盤を作り上げることに貢献したい」とよく言っている。ソフトバンクとして利益を出すことだけでなく、日本の半導体への貢献も強く考えている。
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