Samsung、高NA EUVをDRAM量産に「業界初」導入へ 28年までに:TSMCは30年に先端ノードで導入(1/2 ページ)
Samsung ElectronicsとASMLは2026年9月8日、高開口数(NA)極端紫外線(EUV)露光および先進半導体製造技術に関する戦略的協業を拡大すると発表。2028年までに「業界初」(両社)となるDRAM量産への高NA EUV露光装置導入を実現する計画だ。
Samsung Electronics(以下、Samsung)とASMLは2026年9月8日、高開口数(NA)極端紫外線(EUV)露光および先進半導体製造技術に関する戦略的協業を拡大すると発表した。Samsungは2028年までに「業界初」(両社)となるDRAM量産への高NA EUV露光装置導入を実現する計画だ。
またASMLは同日、TSMCと高NA EUV向け大型フォトマスクの開発を推進する共同イニシアチブを設立したことや、Intelとの高NA EUV量産適用の進展について、それぞれ共同発表した。TSMCは2030年に先端ノード向け量産で高NA EUV露光装置を採用する予定だという。
Samsung、DRAMの微細化ロードマップを延長
高NA EUVは、EUV露光装置のNAを従来の0.33から0.55に高めることで解像度を向上させ、より微細な回路パターンを形成できるようにする技術だ。従来は複数回の露光が必要だった微細パターンを1回の露光で形成できる領域が広がるため、工程数の削減や歩留まり改善にもつながる。
ASMLは高NA EUV露光装置として、研究開発向けの「TWINSCAN EXE:5000」に続き、1時間当たり175枚以上のウエハーを処理できる量産向けの「TWINSCAN EXE:5200B」を既に展開している。Samsungは高NA EUVを将来世代のDRAM量産に導入することで、DRAMの微細化ロードマップを延長。解像度の向上によるプロセスの簡素化や生産効率の向上も実現するとしている。
Samsungの副会長 CEOであるYoung Hyun Jun氏は「AI時代は半導体産業を変革し、バリューチェーン全体で技術革新の重要性を高めている。ASMLとの協業をさらに強化することで、次世代のAIと半導体技術革新の基盤構築に貢献する」とコメントしている。
なお、DRAMメーカーによる高NA EUV露光装置の導入については、SK hynixも2025年9月に韓国・利川市のファブ「M16」に設置したことを発表しているが、具体的な量産導入時期は明言していない。
ASMLとTSMC、12インチフォトマスクのイニシアチブ立ち上げ
ASMLとTSMCは同日、高NA EUVの本格普及を見据え、12インチフォトマスクへの移行を推進する業界イニシアチブの立ち上げを発表。Samsungもここに参加すると発表している。同イニシアチブでは、2031年までに12インチマスクのパイロットラインを構築し、2033年までに12インチマスクを用いる高NA EUV露光装置を先端ノードの量産に対応させることを目指すとしている。
半導体業界では数十年にわたり6インチフォトマスクが使われてきた。高NA EUVもまずは現行の6インチマスクを使って量産導入を進めるが、12インチへの大型化によって露光装置の生産性向上や半導体製造コストの削減、スティッチングに伴う制約の解消が期待できるという。
Samsungは「メモリおよびファウンドリー製造におけるリーダーシップに加え、最先端のEUVリソグラフィに関する豊富な経験を生かし、12インチフォトマスクへの移行において重要な役割を果たす立場にある。業界パートナーと緊密に連携し、必要なマスク技術および支援インフラの開発に取り組んでいく」としている。
なお、TSMCは2030年から、先端ノードの量産にASMLの高NA EUV露光装置を導入する計画だ。同社は、技術ノードの微細化が進むにつれて、高NA EUVを必要とするレイヤー数が増加すると見込んでいて、主な要因として、AI用途で求められるトランジスタ構造の複雑化を挙げている。
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