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「自律化しすぎない」が軸 AIはテストをどこまで担うか:VI生成に対応、次は「Agent」へ(1/3 ページ)

National Instruments(NI)のテスト/計測向けAI「Nigel」は、助言する「Advisor」からプログラムを生成する「Author」へ進化し、今後は「Agent」を目指す。一方でNIは「自律化しすぎない」ことを重視するという。AIはテストをどこまで担い、エンジニアには何が求められるのか。キーパーソンに聞いた。

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 Emerson傘下のNational Instruments(以下、NI)は2026年9月16日、テスト/計測技術に関するイベント「NI Days Japan 2026」を開催した。

 NIは現在、テストシステム開発向けのグラフィカルプログラミング環境「LabVIEW」などで、テスト/計測向けAIアシスタント機能「Nigel」の導入を進めている。2025年の発表時には、エンジニアに操作方法などを助言する「Advisor」として位置付けていたが、2026年7月にリリースした「LabVIEW 2026 Q3」では、LabVIEWのプログラムであるVI(Virtual Instrument)を生成する「Author」へと機能を拡張した。今後は、複数のツールや情報をつなぎ、エンジニアリング業務を支援する「Agent」への進化を目指すとしている。

 NI 最高技術責任者(CTO)のKevin Schultz氏と日本ナショナルインスツルメンツ(日本NI) 代表取締役 兼 グローバルソフトウェアビジネスシニアディレクターのコラーナ マンディップ シング氏、日本NI 営業統括本部長の木村直樹氏に、Nigelの進化やAI時代のテスト/計測の在り方、日本におけるテスト/計測へのAI活用の現状を聞いた。

左から木村直樹氏、Kevin Schultz氏、コラーナ マンディップ シング氏
左から木村直樹氏、Kevin Schultz氏、コラーナ マンディップ シング氏[クリックで拡大]

「Advisor」から「Author」へ Nigelは1年間でどう進化した?

――2025年のNI Days Japanでは、Nigelは主にツールの操作方法などを助言する機能として紹介されました。2025年から2026年にかけて、Nigelはどのように進化しましたか。

Schultz氏 Nigelは継続的に進化している。2026年初めには、ローカルのPCに接続されている計測機器を認識できるようになった。これによって、一般的な内容にとどまらず、ユーザーが実際に使用するハードウェアの情報を踏まえた、より的確なアドバイスが可能になった。

 特に高い評価を得ているのが、VIを解析して、その処理内容を説明する機能だ。LabVIEWには約40年の歴史があり、ユーザーの中には、自分が作ったものだけではなく、以前の担当者が残したVIを多数保有しているケースがある。その内容をNigelに解析/説明させることで、既存資産を理解しやすくなる。

 LabVIEW 2026 Q3では、NigelがVIそのものを生成できるようになった。ユーザーが実現したい計測内容を自然言語で指示すると、NIが蓄積してきたサンプルやツールキットなどを参照しながら、必要なプログラムを生成する。生成前には要求仕様を整理し、不明瞭な点があればユーザーに確認する。

NigelでVIを生成する際の画面例。自然言語で指示できる
NigelでVIを生成する際の画面例。自然言語で指示できる[クリックで拡大]

 今後は、Nigelを個々のアプリケーションだけで使うのではなく、エンジニアリングライフサイクル全体を支援し、ユーザーが利用する各種ツールと連携させていく考えだ。

複雑化する半導体開発 AI進化で「高付加価値の仕事に時間を使って」

――こうした機能を開発する背景として、現在のテスト開発では何が課題になっていると考えていますか。Nigelによってどうアプローチしますか。

Schultz氏 半導体だけではなく、さまざまな技術が非常に速いペースで進化している。顧客が開発する技術そのものが複雑化すれば、それをテストする側も複雑になる。その進化に追従していくことが非常に難しくなっている。

 複雑なデバイスを網羅的に検査/測定/評価する中で、AIによるアドバイスなども活用しながら、いかに効率的に評価できるようにするかは、われわれが開発を進める上で重要な検討項目の1つだ。

 エンジニアの仕事には、繰り返し作業など、新たな価値をそれほど生まない作業も含まれている。AIが進化することで、エンジニアがより付加価値の高い仕事に時間を使えるようになると考えている。

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