「自律化しすぎない」が軸 AIはテストをどこまで担うか:VI生成に対応、次は「Agent」へ(2/3 ページ)
National Instruments(NI)のテスト/計測向けAI「Nigel」は、助言する「Advisor」からプログラムを生成する「Author」へ進化し、今後は「Agent」を目指す。一方でNIは「自律化しすぎない」ことを重視するという。AIはテストをどこまで担い、エンジニアには何が求められるのか。キーパーソンに聞いた。
Agentになっても「自律化しすぎない」 最終判断はエンジニア
――Nigelは今後「Agent」へ進化するとしています。最終的にはテスト/計測技術をどこまでAIが担うようになるのでしょうか。
Schultz氏 Agent機能を考える上で非常に気を付けているのが、「autonomous(自律的)になりすぎない」ことだ。
テスト/計測では信頼性が重要で、テストによって危険な状況が生じることもある。そのため、最終的な判断は必ずエキスパートであるエンジニアが行う必要がある。Nigelは「エンジニアの良きパートナー」という位置付けだ。
Agent機能が力を発揮する上で重要なキーワードは「connectivity(接続性)」だ。NIが持つ知識/経験だけではなく、顧客が持つ独自の情報などもつなぎ合わせる。分散しているツールや情報、これまで分断されていた作業をつなげることで、より価値の高い工程にしていくことがAgentの役割の1つだ。
――AIに任せる領域が広がるほど、処理がブラックボックス化する懸念もあります。Nigelではどのように透明性を確保しますか。
Schultz氏 ブラックボックスにならないよう、透明性は強く意識している。大きく分けて2つのアプローチがある。
1つは、Nigelが処理を進める過程を見せること。もう1つは、工程の途中でエンジニアに判断を求めることだ。NIは「エキスパートはエンジニアであって、Nigelではない」と捉えている。例えば選択肢がA/B/Cとあれば、「どれを選ぶのか」「この進め方でよいのか」と途中でエンジニアに問い掛ける。
ユーザーの要求が不明瞭であれば、先に確認してから処理を進める。必要であれば途中から戻って修正し、再び作業を進めることもできる。こうしたステップを設けることと、考えの過程を示すことの2つによって、ブラックボックス化を防ごうとしている。
コラーナ氏 テストエンジニアは企業の品質やブランドを支える「門番」だ。Nigelが全てを判断できるとは考えていない。Nigelが持つ知見と、顧客が持つ「自社の製品をどう作るか」という知見をすり合わせ、エキスパートエンジニアとNigelが共同で作り上げていくことを想定している。
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