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ニデック岸田社長が辞任 財務報告で「適切とは言いかねる言動」:後任社長に戒田氏

ニデックの代表取締役社長執行役員兼CEOである岸田光哉氏が辞任した。後任の社長執行役員兼CEOには、専務執行役員兼最高技術責任者(CTO)の戒田理夫氏が就任した。代表取締役には、取締役常務執行役員の南井正之氏が就任した。

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 ニデックは2026年9月29日、代表取締役社長執行役員兼CEOの岸田光哉氏が同日付で辞任したと発表した。後任の社長執行役員兼CEOには、専務執行役員兼最高技術責任者(CTO)の戒田理夫氏が就任した。代表取締役には、取締役常務執行役員で最高コンプライアンス責任者兼最高人事責任者の南井正之氏が就任した。

「経営者には従来よりも高いレベルでの倫理観」必要とニデック

 ニデックによると、2026年3月期決算および過年度決算の訂正作業を進める中で、旧執行体制下におけるグループ役職員の行為を再評価した結果、岸田氏について「財務報告に関し必ずしも適切とは言いかねる言動」があったことが確認されたという。

 岸田氏はソニー出身で、ソニーモバイルコミュニケーションズの代表取締役社長などを経て、2022年1月にニデック(当時は日本電産)に入社。車載事業本部長、副社長執行役員などを務めた後、2024年4月に社長執行役員兼CEO、同年6月に代表取締役社長執行役員となった。2025年に発覚した不正会計問題を受け、創業者の永守重信氏が経営の一線から退いた後は、不正会計からの再建を主導してきた。

辞任した岸田光哉氏(2026年9月4日の会見時)
辞任した岸田光哉氏(2026年9月4日の会見時) 出所:ニデック

 岸田氏は2025年の第三者委員会設置後、同社の再生に取り組んできたが、ニデックは「新しいガバナンス体制の下で、当社の経営者には従来よりも高いレベルでの倫理観が期待されている」ことなどを踏まえ、取締役会で今後の経営体制を議論。その後、岸田氏から辞意が示され、取締役会がこれを受理したという。

 ニデックの社長人事を巡っては、ダイヤモンド・オンラインが2026年9月28日、「ニデックが同月25日に開いた臨時取締役会で岸田氏の解任を決議した」と報道。あわせて、不正会計を受けて「1兆円規模の減損損失を2026年3月期に修正計上する方針だ」と伝えていた。これに対してニデックは「役員変更及び大規模な減損処理について検討をしているのは事実」とする一方、「現時点で当社として決定した事実はない」とコメントを発表していた(下記記事参照)

 ニデックでは、グループ内で多数の品質不適切行為も発覚。2026年9月4日の会見で、創業者の永守氏が一連の問題について説明責任を果たしていないのではないかと問われた岸田氏は、「今日、このグループの経営の最高責任者は私」とした上で、「この会社で起きていることのあらゆる説明責任を果たすべきは私という認識だ」と述べていた。

 同会見で岸田氏は「入社以来、会社をより良くするための改革に取り組んできた」との認識を示し、「できていたこと、できていなかったことはしっかりと反省しつつ、より良くなっていくために、風土、制度、プロセスの改革にまい進していく」と説明。改革を主導/継続していく意向を示していたが、そこから1カ月足らずでの退任となった。

戒田氏「事業再生を真にけん引し得る最適な人材」と説明

 新社長に就任した戒田氏は1956年生まれ。1979年にリードエレクトロニクス(現ニデックアドバンステクノロジー)に入社し、2003年に同社の代表取締役社長に就任。2024年4月からニデックの専務執行役員兼CTOを務めている。

 ニデックは選定理由について、戒田氏が「ニデック再生委員会」の副委員長として同社の再生に取り組んできた実績に加え、「現在の厳しい経営環境を正しく把握したうえで改革を強力に推進できるリーダーシップ」などを総合的に評価したと説明。「今後の事業再生を真にけん引し得る最適な人材であると判断した」としている。

新社長に就任した戒田理夫氏
新社長に就任した戒田理夫氏 出所:ニデック

 戒田氏は現時点では取締役ではなく、社長執行役員としてCEOとCTOを兼務する。今後開催する臨時株主総会で取締役に選任された後、同株主総会後の取締役会で代表取締役社長執行役員に選定される予定だ。それまでは南井氏が代表取締役を務める。

 なおニデックは今回、延期していた2026年3月期第3四半期および通期の決算短信を2026年9月30日に開示するとも発表した。

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