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発展途上のフェムトセル市場、 2011年には3億米ドルに成長かビジネスニュース 市場予測

Infonetics Researchが、フェムトセル市場は2011年に3億米ドル規模に、2015年には30億米ドルに成長するとの予測を発表した。Samsung、Ciscoをはじめとするフェムトセルメーカー各社は、製品の開発や顧客の獲得に、積極的に取り組んでいる。

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 通信分野の調査会社であるInfonetics Researchは、「フェムトセル(携帯電話の超小型基地局)市場は、2011年には3億米ドル規模に成長する」との予測を発表した。同市場の成長をけん引するのは、Samsung ElectronicsとCisco Systemsだという。

 ただし、Infonetics Researchは、「フェムトセル市場は立ち上がって間もないため、2012年までは同市場の爆発的な成長は期待できない」との見解も示している。同社は、フェムトセル市場の規模は、2013年には2011年の3倍となる10億米ドルに、2015年にはさらにその3倍の30億米ドルに成長すると予測する。

 フェムトセルは個人や企業による利用や、公共の場での採用が進んでおり、2011年第1四半期の世界売上高は、前年同期比で45%増加した。また、2011年第1四半期における世界販売台数は、前期比で3%増加したが、一方で売上高は3%減少している。これは、フェムトセル1台当たりの価格が100米ドルを下回ったことによるとみられる。

 フェムトセル市場をけん引することになりそうなのが、Samsung ElectronicsとCisco Systemsである。Samsung Electronicsは、CDMA2000に対応したフェムトセルをVerizon Wirelessへ提供する契約を締結した。一方、Cisco Systemsと、同社が買収した英国のフェムトセルメーカーip.accessも、AT&Tに3Gフェムトセルを提供する契約を結び、北米地域に製品を展開している。フェムトセル市場にはこのほか、Alcatel Lucent、NEC、NECと提携したUbiquisys、Airvanaなどが参入している。Alcatel LucentはVodafoneと契約を結んでおり、NEC/UbiquisysはSFRのほか、Network Norway、MegaFonなどと、またAirvanaはSprint NextelおよびKDDIと、それぞれ契約を交わしている。

 Infonetics ResearchでWiMAX/マイクロ波通信/モバイル機器部門のアナリストを務めるRichard Webb氏は、報告書の中で、「フェムトセルメーカーの動きは活発化している。メーカー各社は、革新的な製品の開発や顧客の獲得、出荷台数の拡大に積極的に取り組んでおり、フェムトセル市場は今後の発展が期待される」と述べている。

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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