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「スマホ/タブレットをめぐる特許係争に勝者なし」、アナリストたちの見解ビジネスニュース(2/2 ページ)

スマートフォンやタブレット端末をめぐる特許侵害訴訟は、激しさを増す一方である。しかし、AppleやMotorola Mobility、Samsung Electronicsなどの特許を検証する専門家らは、「この争いに、明らかな勝者は存在しない」と語る。

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意匠権で争うのは有利か、不利か

 Appleは、Samsung Electronicsに対する訴訟において、製品の外観についての権利を主張する意匠権を持ち出すという戦略をとっている。しかし、専門家によると、Apple製品のデザインはシンプルなものである場合が多いため、こうした訴訟戦略はリスクを伴うことになるという。

 McAndrews Held & Malloyで意匠権を担当する弁護士のChris Carani氏は、iPadを例に挙げ、「基本形状が長方形である製品に対して、どのように権利を行使しようというのか」と述べる。

 ChipworksのLudlow氏は、「これまで特許訴訟の中では、意匠権が持ち出されることはまずなかった。このため、Appleの動きは業界に不意打ちを食らわす形となった。Samsungの製品のデザインが、Appleのデザインにどれだけ類似しているかが、法廷における争点となる」と付け加えた。

 Appleは米国における訴訟で、SamsungがAppleの意匠権3件と一般特許1件を侵害したとして、Samsungのタブレット端末とスマートフォンの販売差し止めを申し立てている。具体的には、Samsungのスマートフォン「Galaxy S 4G」と「Infuse 4G」、タブレット端末「Galaxy Tab 10.1」の販売差し止めを要求している。

 この訴訟を担当する裁判官は、判決ではなく一時的な見解として、「Samsungのタブレット端末は、Appleの意匠権を侵害している」との考えを示している。ただし、このうち1件の意匠権は、1994年にKnight-Ridderが手掛けていたタブレット端末の意匠権に類似していることから、無効になる可能性が高いという。

【翻訳:滝本麻貴、田中留美、編集:EE Times Japan】

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