検索
ニュース

脳を光らせて働きを解明――欧州最大の独立研究機関が最新状況報告(前編)ビジネスニュース フォトギャラリー(4/6 ページ)

世界有数の研究機関として知られるベルギーのIMEC。現在もさまざまな研究プロジェクトが進行中だ。今回は、450mmウエハーへの移行計画や、魚を用いた脳の働きの研究など、いくつかのプロジェクトを、写真を交えて紹介する。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

環境発電を用いるタイヤ圧モニター

 IMECのある研究者によると、エネルギーハーべスティング(環境発電)関連で、最初に大量生産する製品が確定する見通しだという。

 米国では車にタイヤの空気圧モニターを搭載することが義務付けられており、3〜5年ごとに販売店で同システムの電池交換を行わなければならない。

 だが、IMECが開発した、道路の振動からエネルギーを得る回路と圧力センサーを統合したSoC(System on Chip)を用いれば、もうその必要は無くなるかもしれない。

図7 IMECのRob Van Schaijk氏
図7 IMECのRob Van Schaijk氏

 IMECの研究者チームは、「スマートタイヤ」と呼ぶICのプロトタイプをオンラインビデオで公開した。

 同チップは、道路の振動から得たエネルギーを蓄える小型のスーパーキャパシタと、タイヤの状態を車の管理システムに送信する無線接続機能(利用する周波数帯は315〜434MHz)を搭載している。

 IMECの研究チームによると、スマートタイヤの次のバージョンでは、この他にも、チップ固有のIDを搭載する計画だという。また、タイヤの安全性を監視するために、ひずみセンサーや加速度センサーの搭載も検討中だとしている。

 IMECで同プログラムの担当マネジャーを務めるRob Van Schaijk氏(図7)によると、これまでのところ、タイヤメーカーのPirelliとContinentalが、スマートタイヤに関心を示しているという(図8)。

図8 スマートタイヤのデモンストレーション
図8 スマートタイヤのデモンストレーション

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る