指先にテラビットが載る、IntelとMicronが20nm世代のNANDフラッシュ量産:メモリ/ストレージ技術 NAND型フラッシュメモリ
IntelとMicron Technologyは、20nm世代の半導体プロセス技術を適用した128GビットのNAND型フラッシュメモリの量産を2012年前半に始める。20nm世代の128Gビット品の量産は、業界初になる見通しだ。マルチチップ品の記録容量は1T(テラ)ビットに達する。
IntelとMicron Technologyは、20nm世代の半導体プロセス技術を適用したNAND型フラッシュメモリの量産を開始すると発表した。まず64Gビットの品種の量産を2011年12月に開始し、次に128Gビットの品種のサンプル出荷を2012年1月に、量産を2012年前半に開始する。
「20nm世代のプロセス技術で製造する128Gビット品の量産は、われわれが初。8つのチップを1つのパッケージに収めると、記録容量が1T(テラ)ビットに達するストレージを実現できる」(Micron Technologyでマーケティング部門のディレクターを務めるKevin Kilbuck氏)という。
IntelとMicronの20nmのNAND型フラッシュメモリでは、「平面セル」と呼ぶゲート構造とHigh-kゲートを採用することで、微細化を進めながらも前世代と同等の書き込み/読み出し性能と信頼性を実現したという。64Gビット品ではONFI 2.0インタフェースを採用したのに対して、128Gビット品にはONFI 3.0インタフェースを採用した。ページサイズは、64Gビット品が8Kバイト、128Gビット品が16Kバイトである。
20nmよりも微細な次世代プロセス技術の導入スケジュールについては、明かにしていない。2011年12月7日にMicronが東京都内で開催した報道機関向け説明会では、「当社は、50nmから34nm、25nm、20nmという製造プロセスの進展をムーアの法則のサイクルよりも短い15カ月ごとに進めてきた」(Kilbuck氏)とだけ説明した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- Samsung Electronics、20nmクラスの製造技術を適用したNANDフラッシュの量産を開始
Samsungが、20nmクラスのプロセス技術を採用したNANDフラッシュメモリの製造を開始した。来年には、10nmクラスの製造技術を用いたメモリの製造にも着手する予定だという。 - マイクロン、25nm世代のNANDフラッシュ採用のSDDを発売
マイクロン テクノロジーは、25nm世代のNAND型フラッシュメモリを採用したSSD「RealSSD C400」を発表した。「業界最先端の製造プロセスを採用したSSDである。 - TDKのNAND型フラッシュメモリ制御IC、3Gビット/秒のシリアルATA Gen2に対応
TDKがNAND型フラッシュメモリ制御ICを拡充する。高速データ転送に加えて、SSDの信頼性を確保する機能を豊富に搭載したことが特徴。 - 「SSD」の限界超える半導体ストレージ、TEDが高速/低遅延のフラッシュモジュール販売
TEDは、アクセス遅延時間(レイテンシ)が26μs〜30μsと短く、1秒当たりのデータ・アクセス性能を示すIOPSが100万IOPSを超えるほど高い「Fusion-io」の販売を開始した。