20XX年の未来が目の前に、サプライヤも電動技術を積極提案:東京モーターショー2011 フォトギャラリー(3/3 ページ)
「第42回東京モーターショー2011」(2011年12月3〜11日、東京ビッグサイト)では、国内の自動車メーカーやティア1サプライヤを中心にコンセプトカーや最新技術が数多く展示されている。ここでは、自動車の将来像をイメージして開発されたコンセプトカーや、ティア1サプライヤの電動技術を中心にリポートする。
サプライヤ提案の電動技術
EVやHEVの走行システムの中核を成す電動技術の進化には、自動車メーカーだけでなくティア1サプライヤも大きく貢献している。
ボッシュは、13社の自動車メーカーが2013年までに市場投入する21モデルの車両に対して、同社の電動技術を提供しているという。最近の事例では、PSA Peugeot CitroenのディーゼルHEV「3008 HYbrid4 Crossover」に同社の「アクスルスプリットハイブリッドシステム」が搭載されている(図9)。
日立オートモーティブシステムズの電動システムは、General Motorsの量産車に採用されている。展示では、PHEV「Chevrolet Volt」のモーターとインバータ、HEV「Buick LaCrosse」のリチウムイオン電池パック(グループ企業である日立ビークルエナジー製)を組み合わせて紹介していた(図10)。
NTNは、独自に開発しているインホイールモーターなどの電動システムを組み込んだデモ車両「Q'mo(キューモ)」を公開した(図11)。4輪全てにインホイールモーターと小型転舵アクチュエータを搭載することで、通常の車両前方向への走行以外に、その場での回転や横方向への移動が可能である。
豊田自動織機は、電動コンプレッサなどの技術を応用したEV用パワートレインユニットと、同ユニットを用いた物流用EV「e-Porter」(図12)を展示した。波巻きステータを用いたモーターと直冷式の冷却構造を採用したインバータなどから構成されており、既存の電動システムよりも大幅な小型化を実現したという。
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