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次世代Wi-Fiが姿現す、MediaTekがGビット無線LANチップを発表:無線通信技術 IEEE 802.11ac
IEEE 802.11nの後継となる次世代の無線LAN規格「IEEE 802.11ac」に対応する無線LANチップが姿を現し始めた。台湾の半導体ベンダーであるMediaTekは、IEEE 802.11acに対応した無線SoC「RT6856」を発表した。
台湾の半導体ベンダーであるMediaTek(メディアテック)は、IEEE 802.11nの後継となる次世代の無線LAN規格「IEEE 802.11ac」に対応した無線SoC「RT6856」を発表した。同規格に対応した無線回路の他、CPUコアやPCI Expressインタフェースなどで構成しており、アクセスポイントやルータといった機器に向ける。提供開始の時期は公開していない。
同社は台湾の無線チップベンダーRalink Technologyを買収することを2011年3月に発表しており、RT6856は合併後初となる無線チップだという(関連記事)。
IEEE 802.11acは、IEEE 802.11委員会のWG(Working Group)が現在策定を進めている高速の無線通信技術である。1Gビット/秒を超える高いデータ伝送速度が特徴で、ホームネットワークにおいて音声や画像、映像などのマルチメディアコンテンツを配信するといった用途を想定している。無線LAN技術の業界団体であるWi-Fi Allianceは、現在の最新規格であるIEEE 802.11nの後継規格にIEEE 802.11acを位置付けている(関連記事)。
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