次世代Wi-Fi「802.11ac」が本格始動へ、インフラはBroadcomがけん引:2012 International CES 無線通信技術(2/2 ページ)
次世代のWi-Fi規格として期待される「IEEE 802.11ac」。同規格に対応する無線LAN用ICの開発をリードしているのがBroadcomだ。
対応製品の登場は2012年半ばから
BroadcomのHurlston氏は、「802.11acに対応したBroadcomのチップを搭載した最初の製品(アクセスポイントやルータ装置など)は、2012年半ばから市場に投入されると見込んでいる。2012年末から2013年初頭には、スマートフォンやタブレット端末、ノートPC、Blu-rayプレーヤ、ゲーム機など、さまざまな民生機器に搭載されるようになると予測している」と語る。さらに同氏は、「2013年末から2014年初頭には、当社から出荷されるWi-Fiチップの約半分が802.11acに対応した製品になるだろう」とした。
また、Hurlston氏は日本市場について、「日本は、欧米諸国をはじめとする他の地域に比べてWi-Fiの普及率が高いので、非常に重要視している。まずは802.11acのインフラを構築すべく、対応機器を供給するバッファローなどのメーカーに積極的に働き掛けていきたい」と話している。
ブロードコム・ジャパンのカントリーマネージャーを務める高市良治氏は、「802.11acの普及を促すには、第1段階として、アクセスポイントやルータ装置のメーカーが802.11acに対応した製品を開発することが不可欠になる。こうしたインフラが構築されて初めて、802.11acに対応するスマートフォンやタブレット端末、テレビ、プリンタなどを市場に投入する準備が整うからだ。このように802.11acの市場を段階的に広げていくには、インフラを担う機器のメーカーといかに協調するかが大きなポイントになる」と付け加えた。
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