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リモコンが変わる、スマートテレビの登場でユーザーインタフェースが多彩にセンシング技術(2/3 ページ)

Webページのブラウジングはもちろん、SNSを利用したり、多彩なマルチメディアコンテンツを視聴したり……。インターネットと連携するスマートテレビを楽しむには、旧来のリモコンは使い勝手が悪い。スマートテレビ時代に適した新しいタイプのユーザーインタフェースとは? それを探る取り組みが業界で始まった。

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スマホやタブレットがリモコンに

 上述したような新しいタイプのリモコンとともにCESで目立っていたのが、スマートフォンやタブレット端末をスマートテレビのリモコンとして使用するという試みである。パナソニック、東芝、ソニー、LGなどのメーカーが「iPad」や「iPhone」、Android端末を用いて、こぞってデモを見せていた(図3、図4)。

図3 iPhoneで「VIERA」を操作する
図3 iPhoneで「VIERA」を操作する。
図4 東芝のタブレット端末
図4 専用アプリをダウンロードした東芝のタブレット端末。

 基本的なコンセプトは各社とも同じだ。専用アプリをスマートフォンやタブレット端末にダウンロードすれば、リモコンとして機能するようになる。パナソニックやソニーのアプリは、Android端末とiPad/iPhoneのいずれでも利用できるが、東芝やLGのアプリは現時点ではAndroid端末でしか使えない。また、アプリをダウンロードした端末で操作できるのは、パナソニックのアプリならパナソニック製のテレビ、東芝のアプリなら東芝製のテレビといったように、今のところそれぞれのメーカーのテレビに限定されている。テレビと端末の間は、Wi-Fi利用の無線通信で結ぶ。従って、これを利用できるテレビはWi-Fi機能を搭載した機種だけである。

 東芝の担当者は、「大量のコンテンツやWebを閲覧したり、FacebookやTwitterでコメントを入力したりするには、画面にソフトウェアキーボードを表示できてスクロールもしやすいスマートフォンやタブレット端末の方が、従来のテレビ用リモコンよりも圧倒的に使いやすいはずだ」と述べる。同社は、「スマートテレビは、あくまでもビデオなどのコンテンツを楽しむためのツール」とみており、「スマートテレビそのもので競合他社と差異化を図るのではなく、スマートテレビのユーザーインタフェースとしてタブレット端末をいかにうまく使うかに力を入れている」と強調する。例えば同社は、タブレット端末をリモコンとして活用できるようにする専用アプリに加えて、膨大な量の番組表をスムーズに閲覧/検索するための専用アプリなども発表している。

 また、LGの担当者は、「スマートフォンやタブレット端末は爆発的に普及しており、アプリによっていかようにでも活用できる。これをスマートテレビの操作に使わない手はない」と語った。自由度の高いインタフェースを作ることができるスマートフォン/タブレット端末を、リモコンとして使うことに期待を寄せていることがうかがえる。

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