容積10リットル、重量10kgの小型LTE基地局をNECが製品化:無線通信技術 LTE
小型ながらも、高性能プロセッサを搭載することで、最大200の加入者を収容できる処理性能を実現した。スモールセルの構築に用いれば、携帯端末1台当たりの通信容量を拡大でき、通信環境の安定化につながるという。
NECは、LTE向けの小型無線基地局「MB4300シリーズ」を製品化し、世界市場向けに販売を開始した。容積を10リットル、重量を10kgに抑えながらも、高性能プロセッサを搭載することで、基地局カバー範囲(セル)が小さい「スモールセル」で最大200の加入者を収容可能な大容量処理を実現したことが特徴だ。「ビルの屋上や室内など、スペースが限られている場所にも柔軟に設置できる。必要な場所にスポット的にスモールセルを構築することが可能になり、携帯端末1台当たりの通信容量を拡大し、安定した通信環境を実現できる」(同社)。
無線の制御をつかさどるREC(Radio Equipment Controller)と、送信アンプ機能を備えるRE(Radio Equipment)を一体化した基地局である。送信出力が5Wで2チャネルのMIMO(Multi-Input Multi-Output)構成を採用した。自己管理ネットワーク(SON:Self Organizing Network)機能を搭載しており、ネットワークの最適化を自立的に行うとともに、効率的な基地局構築や電波干渉の自動制御を実現できるという。「通信事業者の設備投資費や運用費の削減に貢献できる」(同社)。
なお同社はこの新製品を、2012年2月27日〜3月1日にスペインのバルセロナで開催される携帯電話関連の国際展示会「Mobile World Congress 2012」に出品する。
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