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ST-Ericssonが売却秒読みか、累積赤字は20億ドル超ビジネスニュース

NokiaやSony Ericssonの売上高の落ち込みを受け、巨額の損失を抱えているST-Ericssonが、売却準備の段階に入ったとみられている。売却先として、AMDやIntel、NVIDIA、TIが挙がっているという。

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 Reuters(ロイター通信)が匿名筋の情報として伝えたところによると、2011年12月にST-EricssonのCEO(最高経営責任者)に就任したDidier Lamouche氏が、2012年3月末までに同社の再編計画を発表する見込みだという。同社を売却する準備が整ったとみられる。

 ST-Ericssonは、STMicroelectronics(以下、ST)とEricssonの合弁会社として2009年2月に設立された。以降、3事業年度にわたり巨額の損失を計上している他、親会社に対して多額の負債を抱えている。ST-Ericsson設立前に開発された製品は、いわゆる“時代遅れの製品”になり下がっている。一方で、新たに設計されたチップやプラットフォームの多くは、携帯電話市場の急速な変化に対応しきれていない。そうした状況下では、もはや損益分岐点を見つけることができないのが現状だ。以前、STに対して何らかの策を取るよう求めたことのある金融アナリストは、「ST-Ericssonの不振がSTの業績の足を引っ張っている」と指摘する。

 Reutersの匿名の情報筋によると、ST-Ericssonを買収する可能性のある企業として、AMD(Advanced Micro Devices)やIntel、NVIDIA、Texas Instruments(TI)の名前が挙がっているという。いずれにしても、買収はST-Ericssonの経営状況が好転するのを見極めてからになるため、実際の買収時期は1〜2年後になる見込みだ。

 Reutersによると、Lamouche氏が進めている事業再建計画には、従業員の大規模な解雇の他、アプリケーションプロセッサ事業の提携先を求める策が含まれるという。

 設立からの3年間におけるST-Ericssonの累積赤字は、20億米ドルに達する。主要な取引先であるNokiaやSony Ericssonからの売り上げが、この3年間で70%も落ち込んだことが原因だという。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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