Google、Androidベースのタブレットを199ドルで発売へ:ビジネスニュース
Googleがタブレット端末「Nexus 7」を発表した。Androidの最新バージョンであるAndroid 4.1(Jelly Bean)を搭載している。
Googleは2012年6月27日、米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催中の開発者向けイベント「Google I/O」(2012年6月27〜29日)において、7インチのディスプレイを搭載した台湾ASUS製のメディアタブレット「Nexus 7」を発表した。2012年7月中旬に199米ドルで発売される予定だという。
GoogleのAndroid関連製品のプロダクトマネージメントディレクタであるHugo Barra氏によると、Nexus 7には、クアッドコアCPUと12コアGPUを組み合わせたNVIDIAのチップセット「Tegra 3」や、1280×800画素の高解像度(HD)ディスプレイが採用された他、前面にカメラを搭載しているという。Wi-FiとBluetoothに加え、近距離無線通信(NFC:Near Field Communications)にも対応する。重量はわずか330gと、平均的なペーパーバック1冊分の重さに相当する。
Barra氏によると、Nexus 7は省電力性に優れており、フル充電での動画再生は最大9時間、連続待機時間は最大300時間だという。
Nexus 7の販売価格は、8Gバイトモデルが199米ドル、16Gバイトモデルが249米ドルとしている。両製品ともGoogleのオンラインストア「Google Play」で購入可能だ。Google Playは、60万件以上のアプリや数百万件の楽曲と書籍、さらには数千本の映画などをAndroid端末向けに配信しており、Nexus 7からもコンテンツを購入できる。
業界関係者の大方の予想では、「Googleは、小型のフォームファクタのタブレット端末をGoogle I/Oで発表する」とされていた。
Nexus 7は、Googleが同じく2012年6月27日に発表したAndroid 4.1(開発コードネーム:Jelly Bean)を搭載している。Androidの最新バージョンであるJelly Beanは、コンテンツの閲覧に適したスクリーンや、入力予測機能を備えたキーボードなど、円滑な操作が可能な応答性の高いユーザーインタフェースを搭載している。このキーボードでは、ユーザーが言葉を打ち込む前にその言葉を予測して示す、よりインタラクティブな表示機能を実現したという。
Nexus 7は、米国、カナダ、英国、オーストラリアで先行発売され、その後、その他の国で順次発売される予定だ。
NXP Semiconductorsによると、Nexus 7は、セキュアエレメント(SE:Secure Element)として、同社のNFC制御用チップ「PN65 NFC」を採用している。
またGoogleは、ソフトウェア開発キットに加え、Android関連のハードウェア開発者向けにAndroid 4.1のプラットフォーム開発キットも発表した。
今回の盛大な発表を締めくくったのは、球状のストリーミングメディアプレーヤー「Nexus Q」だった。Nexus Qをステレオスピーカやテレビに接続すると、Androidベースの携帯電話やタブレット端末から楽曲や映像を無線でストリーミングできる。つまり、ユーザーは携帯電話やタブレット端末に保存した楽曲や映像を大きいスピーカーやテレビ画面でも視聴できるようになる。Nexus Qの価格は299米ドルで、今後2〜3週間以内に出荷を開始する見込み。
Googleでシニアバイスプレジデントを務めるVic Gundotra氏は、一連の発表に先立ち、「Androidベースの機器の数は、1年前の時点では1億台だった。現在では4億台に達している」と述べた。Androidベースの機器が、毎日新たに約100万台ずつインターネットに接続されている計算になる。
【翻訳:清藤康司、編集:EE Times Japan】
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