携帯電話機の出荷台数、2012年Q2は減少:ビジネスニュース
スマートフォンの売上高は飛躍的に増加したが、フィーチャーフォンの需要が減り続けており、結果として携帯電話機市場は縮小しているという。
米国の市場調査会社であるGartnerによると、マクロ経済の低迷などにより、2012年第2四半期の携帯電話機の世界出荷台数は前年同期比で減少したという。
“携帯電話機”というと、誰もがスマートフォンを欲しがるようである。だが、本当に“スマート(賢い)”な選択とは、手持ちの携帯電話機(フィーチャーフォンでもスマートフォンでも)で間に合わせるか、あるいは2012年下半期に新型スマートフォンが発売されるまで待つか、そのどちらかだろう。
Gartnerによると、2012年第2四半期における携帯電話機の世界出荷台数は、前年同期比で2.3%減となる4億1900万台だった。フィーチャーフォンの需要が減り続けており、結果として携帯電話機市場全体を軟化させているとみられる。一方、スマートフォンの2012年第2四半期の世界売上高は、前年同期比で42.7%も上昇した。いまやスマートフォンは、携帯電話機の売上高全体の36.7%を占めるようになったのだ。
Gartnerの調査によると、Appleの「iPhone 5」が発売されるとの期待から、多くのAppleファンが「iPhone」のアップグレードを見合わせており、その結果、iOS端末のシェアの伸びは停滞している。一方で、Android端末のシェアはリードを広げている。
Android端末は、2012年第2四半期の携帯電話機の世界出荷台数のうち64.1%を占めた。前年同期の43.3%から上昇したことになる。一方で、iOSのシェアは特に変動することなく18.8%にとどまった。また、その他のプラットホームのシェアはすべて6%を下回っていた。
2012年第2四半期、Samsung Electronicsは前年同期の16.3%を超える21.6%のシェアを獲得し、携帯電話機の世界出荷台数で首位に立った。Nokiaは19.9%のシェアを獲得し、市場2位の座を維持したが、シェアは前年同期の22.8%から下落した。Appleのシェアは前年同期の4.6%から6.9%に上昇し、市場3位にとどまった。
Samsungの2012年第2四半期の成長を後押ししたのは、スマートフォン「GALAXY」シリーズの好調な売り上げだ。GALAXYシリーズは、いまやSamsungのモバイル機器の売上高の50.4%を占める。「GALAXY S III」は、2012年第2四半期に最も売れたAndroid端末となった。品不足にならなければ、売れ行きはさらに伸びたとみられる。
2012年第3四半期中にiPhone 5が発売されなければ、Apple製品の出荷台数は同四半期も平常時より少なくなる可能性がある。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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