検索
ニュース

TSMC、2018年に450mmウエハーで製造開始へビジネスニュース 企業動向

450mmウエハーへの移行を進めている半導体ファウンドリのTSMCが、量産開始の具体的な目標時期を表明した。2018年には、450mmウエハーを使って半導体チップの製造を開始するという。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

 半導体ファウンドリ最大手のTSMCは、450mmウエハーを用いたICの量産を2018年に開始する予定だと明らかにした。2012年9月5〜7日に台湾で開催されている半導体関連の国際展示会「Semicon Taiwan 2012」に先駆けて行った記者会見の中で、同社でオペレーション担当バイスプレジデントを務めるJ. K. Wang氏が表明した。2016〜2017年には、450mmの試験的な製造ラインを稼働させられる見込みだという。

 TSMCは2011年初頭に、「2013〜2014年にかけて、20nm世代のプロセス技術を適用した450mmウエハー対応の製造ラインを試験的に立ち上げていく。さらに2015〜2016年には、当社にとって初めてとなる450mmウエハー専用工場を稼働する予定だ」と発表していた。

 Wang氏によると、TSMCは450mmウエハーに対応した製造ラインの構築計画を既に完成させており、2018年には量産開始を実現できる予定だという。

 IntelとTSMC、Samsung Electronicsは、450mmウエハーへの移行や、450mmウエハーに対応可能なEUV(極端紫外線)リソグラフィ装置の開発を加速すべく、リソグラフィ装置ベンダー大手であるASMLに投資を行っている(参考記事その1その2その3その4)。

 450mmウエハーについては、米国主導のコンソーシアム「Global 450 Consortium(G450C)」をはじめ、現在いくつかの開発プログラムが進行中である。だが、450mmウエハーに対応可能な装置などを実現できる時期についてはまだ未定だ。報道によるとWang氏は、「TSMCは、2014〜2015年には450mmに対応する装置関連の規格を策定し、2016〜2017年に試験的な製造ラインを立ち上げ、2018年には量産を開始する予定だ」としている。

 Taiwan Economic Newsによると、TSMCで研究開発担当バイスプレジデントを務めるBurn Lin氏は、Semicon Taiwan 2012に先駆けて行われた同じ記者会見の中で、「TSMCは、20nm世代のプロセス技術を適用したFinFET(立体構造トランジスタ)の量産を開始する予定だ。さらに、16nm世代のFinFETプロセスの開発も進める」と述べている。同氏は、「16nmおよび10nmプロセスでは液浸リソグラフィ技術を採用するつもりだが、10nmプロセスFinFETでは、マルチビームリソグラフィ技術の適用を考えている」と付け加えた。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る