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IntelがASMLに41億ドルの資金投資、EUVリソグラフィ技術の開発加速を狙うビジネスニュース 企業動向

10nmノードに向けたリソグラフィ技術を、2015年には導入したいIntel。ASMLに資金を提供することで、EUVリソグラフィ技術と450mmウエハー製造技術の開発を促進する考えだ。

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 Intelは2012年7月9日、リソグラフィ装置ベンダーであるオランダのASML Holdingに41億米ドルの資金提供を行う契約を結び、同契約の一環として同社の株式の15%を取得することを明らかにした。EUV(極端紫外線)リソグラフィ技術と、450mmウエハーへの移行に向けた技術の開発促進を支援する。

 まずは、約21億米ドルを投資してASMLの株の10%を取得する。その後、約10億米ドルを投じて5%を追加取得する予定だ。

 上記に加え、EUVリソグラフィ技術と450mmウエハー技術の研究開発費として、ASMLに10億米ドル以上の資金提供を行う。Intelは、「今回の投資によって、これらの技術の開発を最大で2年は前倒ししたい」と述べている。

 契約の第1フェーズで、Intelは、450mmウエハーに対応したリソグラフィ装置の開発費として、ASMLに約6億8000万米ドルの資金提供を行う。第2フェーズでは、EUVリソグラフィ技術の研究開発費として、ASMLに約3億4000万米ドルを投資するとともに、10億米ドル相当のASMLの発行済み株式を購入する。ただし、第2フェーズの実施に際しては、ASMLの株主の承認が必要となる。

 EUVリソグラフィ技術は、液浸リソグラフィ技術に継ぐ最新のリソグラフィ技術として長年期待されてきた。当初の予定では、EUVリソグラフィ技術は現時点で既に実用化されているはずだったが、問題の発生によって何度か開発が中断されたため、実用化が遅れている。ASMLは、これまでにEUVリソグラフィ装置の試作機を6台製作している。しかし、これらの装置のスループットは、低価格のチップを量産できるレベルには達していない。ASMLは、「当社は現在、複数のサプライヤと協力して、より高出力の光源の開発に取り組んでいる。2013〜2014年には量産に必要な性能を備えたEUV製造装置を完成できる予定だ」としている。

 Intelは、10nmノードに向けたEUVリソグラフィ技術を2015年後半には導入したい考えだ。ただし、同社は「EUVリソグラフィ技術の導入が間に合わない場合に備え、液浸リソグラフィ技術を10nmノードに対応させる準備も進める予定だ」という。半導体業界の観測筋の多くは、「2015年後半にEUVリソグラフィ技術を実用化することは難しい」とみている。Intelは通常、チップの設計に着手してから約2年で製造まで進めている。このペースに合わせるのであれば、どちらのリソグラフィ技術を10nmノードのチップの製造に適用するのか、比較的短時間で決めなくてはならないだろう。

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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