IntelのCEOが退任を発表、後継者は誰に?:ビジネスニュース オピニオン(2/2 ページ)
IntelのCEOであるPaul Otellini氏が、2013年5月に退任することを発表した。後継者が誰になるのか。創業以来、社内の幹部が昇格してCEOに就任してきたIntelだが、今回は社外からCEOを引き抜く可能性もあるという。
今回、Intelが次期リーダーを決定する方法は、同社にとって初めての経験となる。Intelはこれまで、次期CEOの候補者にはCOO(最高執行責任者)として経験を積ませるなど、時間をかけてトップに就く人材を育成してきた。こうしたやり方は、Gordon Moore氏からAndy Grove氏、Craig Barrett氏、Paul Otellini氏へと引き継がれている。半導体市場調査会社である米国のInsight64でアナリストを務め、長きにわたってIntelを見つめてきたNathan Brookwood氏は、「これまでは、次のCEOが誰になるのか、さらに、その次期CEOがどんな戦略を取るのかも、ある程度予測できた」と述べている。
Otellini氏は、彼の後継者としてSean Maloney氏を育てていた。しかし、Maloney氏が脳卒中で倒れたため、次期CEOに据えるのは難しくなってしまった。同氏はIntel Chinaの代表を務めるまでに回復したが、2013年に退任することを既に発表している。
Intelは、Otellini氏の退任発表と同時に、次期CEO候補と目される3名の幹部の昇格を発表した。しかし、EE Times誌は、これら3名の幹部は同社の内部機能の舵を取るだけで、彼らとともにIntelを担うCEOが外部から招へいされると予想している。
The Linley Groupのシニアアナリストで、マイクロプロセッサ業界向けの情報誌であるMicroprocessor Report誌の編集を手掛けるKevin Krewell氏は、「実を言うと、過去数年間で、Intelの最有力幹部の多くが同社を去っている。この事が、Intelの取締役会が社外からCEOの引き抜きを検討している理由の1つになっていると考えられる。創業以来、社内からCEOを選出してきたIntelの歴史を考えると、衝撃的なニュースだ」と語っている。
一方、Intelは旧来のように社内から後継者を選出するとみる意見もある。米国の市場調査会社であるIHS iSuppliでシニア主席アナリストを務めるCraig Stice氏は、「Otellini氏の後継者を社内から選出すれば、次期CEOへの移行はスムーズに進む。多額の投資を行ってきた従来の戦略を維持しながら、事業計画を中断することなく、従来のペースで進めることができる」と述べている。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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