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シャープがSamsungとの提携を正式発表、IGZOなどの技術関連は含まず:ビジネスニュース 企業動向
シャープは、Samsung Electronicsとの提携を正式に発表した。シャープが約104億円の出資を受けて自己資本を増強する一方で、Samsung Electronicsはシャープから液晶パネルを優先的に調達できるようになる。なお、「今回の提携にIGZOをはじめとする技術的な内容は含まれていない」(シャープ)という。
シャープは2013年3月6日、Samsung Electronicsとの提携を正式に発表した。シャープは、Samsung Electronicsの日本法人であるサムスン電子ジャパンを割当先とした第三者割当による新株式の発行を実施し、約104億円の出資を受けて自己資本を増強する。一方、Samsung Electronicsは、テレビ用の大型からモバイル機器用の中小型まで、シャープの液晶パネルを優先的に調達できるようになる。シャープによれば、「今回の提携にIGZOをはじめとする技術的な内容は含まれていない」という。
今回の提携により、サムスン電子ジャパンのシャープへの出資比率は、出資後の議決権ベースで3.08%(総発行株式数ベースで3.04%)となる。
シャープは出資によって得た104億円のうち、「液晶ディスプレイの高精細化のための新規技術導入」に69億円を、「タブレット端末や高精細ノートPCといったモバイル機器関連の液晶製造設備の合理化などに関わる投資」に32億3400万円を投じる計画である。投資期間はともに、2013年4月〜2015年3月となっている。
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