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ソニーは再び輝けるか、復活支える名機と一流技術(後編)フォトギャラリー(3/5 ページ)

リチウムイオン電池に近距離無線通信技術――。オーディオや映像以外でも、ソニーが先駆者となって切り開いてきた分野は多い。同社が持つ確かな基礎技術と、市場を生み出し、けん引してきたという実績は、ソニー復活の原動力となるのではないだろうか。

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 「iPhone」やAndroidスマートフォンでゲームを楽しむことができるのに、わざわざポータブルゲーム機を購入しようと思うだろうか――。こうした疑問を抱くのも無理はない。

 しかし、ソニーが2011年12月に発売した「PlayStation Vita(PS Vita)」は、5インチの有機ELタッチパネルを搭載し、PlayStationネットワークからゲームをダウンロードできるという機能を備え、一部のゲームファンたちから強い支持を受けている。また、PS VitaのOSは、使い勝手が良く、応答速度もかなり速い。さらに、ゲームファンが最も切望する即時性を備えることにより、ゲーム機をシャットダウンしなくても、即座にゲームを一時停止したり再開したりすることが可能だ(関連記事:「PS Vita」を分解、クアッドコアプロセッサはソニー/IBM/東芝が共同開発)。

 Sierra MediaのDipert氏は、「PS Vitaの評判は非常に良い。実際、PS Vitaは、販売価格の割に実に優れたハードウェア機能を提供している」と述べる。しかし、注意すべき点もある。同氏は、「今や、AppleやGoogleが存在しない世界は考えられない。iOS/Android対応の端末で、『Angry Birds』などのフリーゲームを楽しむことができれば十分だというユーザーも多い」と付け加えた。

 確かに、現実は厳しいようだ。ソニーは、「PS Vitaの売上高は、当初の予測を下回る」とみている。さらに、ポータブルゲーム機市場の将来性そのものを疑問視する見方もある。

 だが、ソニーが発売を予定している「PlayStation 4」の登場が、PS Vitaを大きく後押しする可能性がある。ソニーは、最近行った発表において、「PS Vitaは、PlayStation 4の究極のコンパニオンデバイスだ」と述べている。ソニーによれば、リモートプレイの機能を使えば、PlayStation 4のゲームをPS Vitaにストリーミングできるという。ただし、PlayStation 4は、AndroidやiOSを搭載したスマートフォンやタブレット端末などをセカンドスクリーンとして利用するアプリケーションをサポートするものの、今のところ、PlayStation 4のゲームストリーミング機能を搭載するのはPS Vitaのみに限定されている。

 PS Vitaは優れたポータブルゲーム機だとする見方が大半だ。それでも、PS Vitaの運命は、PlayStation 4が最終的に成功を収められるかどうかにかかっている。

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