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ソニーは再び輝けるか、復活支える名機と一流技術(後編)フォトギャラリー(5/5 ページ)

リチウムイオン電池に近距離無線通信技術――。オーディオや映像以外でも、ソニーが先駆者となって切り開いてきた分野は多い。同社が持つ確かな基礎技術と、市場を生み出し、けん引してきたという実績は、ソニー復活の原動力となるのではないだろうか。

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 ソニーは、旭化成と共同でリチウムイオン電池を開発し、世界で初めて商品化したことでも知られている。Envisioneering GroupのDoherty氏は、「ソニーのエンジニアは、数多くのライバルメーカーに先駆けて、産業/専門/民生分野で幅広く利用されるリチウムイオン電池とリチウムポリマー電池を開発した」と述べている。

 ただし、ソニーのリチウムイオン電池は、安全性に問題があった。2006年には、Dellやソニー、Apple、Lenovo/IBM、パナソニック、東芝、日立、富士通、シャープなどのノートPCに搭載されたソニー製リチウムイオン電池約1000万個がリコールされている。製造時にセルの一部に混入した金属粉によってショートする恐れがあることが判明したためだ(実際に、発煙・発火の事故が発生している)。

 だが、ソニーが、短時間で充電でき、安定した放電が可能な新しい電池技術を、長年にわたって開発してきたことも事実である。Doherty氏は、「ミュージックプレーヤを3時間動作させる分の電力を5分で充電できるなら、それはソニーの製品だ」と述べる。

 ソニーは、リチウムイオン電池事業を継続するつもりはないようだ。2013年1月には、日産自動車とNECが共同で設立した電池会社が、ソニーのリチウムイオン電池事業を統合する交渉を行っていると報じられている。官民投資ファンド「産業革新機構(INCJ)」が出資するとも言われている。中国や台湾などの海外企業に、ソニーの電池技術が流出するのを防ぎたい考えだ。

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