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Samsungの「GALAXY S4」を分解、本丸はCortex-A7/A15の8コアプロセッサ製品解剖 スマートフォン(3/4 ページ)

Samsung Electronicsが4月27日に発売した最新スマートフォン「GALAXY S4」。GALAXY Sシリーズの総出荷台数は1億台を超え、Androidスマートフォンを象徴する存在となった。それだけに、新型に対する期待も大きい。GALAXY S4で最も特徴的なのは、ARMのCortex-A7とCortex-A15を4個ずつ搭載した、8コアのプロセッサ「Exynos Octa」だと言えるだろう。

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ベースバンドプロセッサはIntel

 さて、実際に分解してみて最も驚いたのは、IntelがベースバンドプロセッサとRFトランシーバでデザインウィンを獲得していたことだ*1)。GALAXY S4は、Intelのベースバンドプロセッサ「PMB9820」を採用している。これは、「X-GOLD 636」だとみられる。同プロセッサは、EDGE、WCDMA、HSDPA/HSUPAに対応したものだ。RFトランシーバは「PMB5745」で、これは「SMARTi UE3」だと考えられる。Intelは、iPhoneではベースバンドプロセッサ/RFトランシーバのデザインウィンをQualcommに奪われてしまったが、それ以来、最も大型のデザインウィンを獲得したのではないだろうか。ただし、米国とカナダで発売される「GT-I9505」については、Qualcommがデザインウィンを獲得している。

*1)IntelのベースバンドプロセッサとRFトランシーバは、GALAXY S IIIにも採用されている。

 無線接続用のチップでは、Broadcomが相変わらずの強さを見せつけた。GALAXY S4に搭載されているのは「BCM4335」だ。IEEE 802.11a/b/g/n/acに準拠した物理層、Bluetooth 4.0通信回路、FMラジオ放送受信回路などを1チップに搭載している。Broadcomの既存製品である「BCM4334」は、GALAXY S IIIの「GT-I9300」に初めて搭載された。

 Broadcomがデザインウィンを獲得したのはそれだけではない。NFC(Near Field Communication)対応ICの「BCM20794」も採用された。BCM20794が採用されたのは、これが初めてになる。なお、Broadcomの既存製品である「BCM20793」は、Samsungのタブレット端末「Nexus 10」に採用されている。

Broadcomの無線接続用チップ「BCM4335」(左)と、NFC対応IC「BCM20794」(NFC対応ICはクリックで拡大) 出典:UBM TechInsights

 その他、デザインウィンを獲得したメーカーを紹介しよう。電源管理チップには、Maxim Integratedの「MAX77803」が採用されている。Wolfson Microelectronicsはオーディオコーデック「WM5102」で、Atmelは、128kバイトのフラッシュメモリを搭載した32ビットマイコンで、それぞれデザインウィンを獲得した。

GALAXY S4の通信ボード前面
GALAXY S4の通信ボード前面(クリックで拡大) 出典:UBM TechInsights
GALAXY S4の通信ボード背面
GALAXY S4の通信ボード背面(クリックで拡大) 出典:UBM TechInsights

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