Samsungの「GALAXY S4」を分解、本丸はCortex-A7/A15の8コアプロセッサ:製品解剖 スマートフォン(4/4 ページ)
Samsung Electronicsが4月27日に発売した最新スマートフォン「GALAXY S4」。GALAXY Sシリーズの総出荷台数は1億台を超え、Androidスマートフォンを象徴する存在となった。それだけに、新型に対する期待も大きい。GALAXY S4で最も特徴的なのは、ARMのCortex-A7とCortex-A15を4個ずつ搭載した、8コアのプロセッサ「Exynos Octa」だと言えるだろう。
8コアプロセッサ「Exynos 5410」
8コアのExynos Octaの性能については、多くの報道があった。他のWebサイトによるベンチマークテストの結果から、同プロセッサが“市場に出ているアプリケーションプロセッサの中で最も高性能なものの1つ”と、十分に理解できる。
Cortex-A7を4個、Cortex-A15を4個搭載したExynos 5410は、Samsungのファウンドリで製造されている。28nm世代の高誘電率膜/金属ゲート(HKMG:High-k/Metal Gate)プロセス技術を適用している。
Exynos 5410のダイサイズは122mm2。GALAXY S IIIに搭載されている「Exynos Quad」は78.26mm2だった。
Samsungは、GALAXY S IIIで、新型プロセッサを採用しただけでなく、DRAMのプロセスノードも変更していた。GALAXY S4では、Samsung製のLP(Low Power) DDR3「K4E4E324EB」が搭載されている。
GALAXY Sシリーズの総販売台数は1億台を超える。GALAXY S4も、GAKAXY S IIIの勢いに続くことができるだろうか。それとも消費者は、毎年アップグレードされるスマートフォンにうんざりしてしまうのだろうか。技術的な観点では、GALAXY S4は、前世代に比べて性能が上がっている。買い替えるに値するほど高性能かどうかは、時がくれば分かるだろう。
【翻訳、編集:EE Times Japan】
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