Intelの新CEO、構造改革に向けて始動:ビジネスニュース 企業動向(2/2 ページ)
就任後1週間で、Intelの新CEOが同社の構造改革に向けて動いたようだ。迅速な判断が下せるようCEO直轄の組織を増やし、製品トレンドを注視する新部門を立ち上げるという。
James氏は製造部門を指揮へ
James氏はIntelのソフトウェア部門を統括するほか、同社の子会社でセキュリティ関連のソフトウェアを扱うMcAfeeのチェアマンも務める。さらに、製造部門、経営企画部門、人事部門の責任者も兼任する。
James氏はこれまで、Intelの製造部門を統括してきた。Mulloy氏によると、Otellini氏がプレジデント兼CEOに就任する前は、Intelでは伝統的にプレジデントが製造部門の責任者だったという。
CEO直轄となる事業部の1つであるIntel Architecture Groupでは、今後数カ月でさらに構造改革が進められるという。また、CFO(最高財務責任者)のStacy Smith氏(現在、Intelのベンチャーキャピタル部門であるIntel Capitalを統括している)も、James氏と同じくKraznich氏の直属となり、法務部門などを統括する。
Kraznich氏は文書の中で、電子機器に焦点を当てた新しい部門の創設についても説明しているという。以前Intelのモバイル/通信グループを統括していたMike Bell氏が、この部門の責任者になるとみられる。Mulloy氏によると、「この部門では、新たに出てきた製品トレンドを集中的に追う。短期間で市場機会を把握することが狙いだ」という。
Krzanich氏とともに新部門の立ち上げに取り組むのは、Intelに30年以上勤めてきたDadi Perlmutter氏だ。同氏は最近までIntel Architecture Groupのゼネラルマネージャを務めていた。
Mulloy氏は、「こうした構造改革は全て、コミュニケーションのプロセスを短縮し、社員がより迅速に行動を起こせるような環境を作り出すために行うものだ」と強調する。同氏は、「Kraznich氏は、Intelに必要なのは効率的な事業運営と迅速な行動だと考えている。今後も構造改革を続けていくだろう」と述べた。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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