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ルネサスとIMECが、28nm CMOS技術によるRFレシーバとA-Dコンバータを開発プロセス技術

ルネサス エレクトロニクスとIMECは、LTE-advancedなど次世代無線規格に向け、28nm CMOS技術を用いたRFレシーバとA-Dコンバータを開発した。

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ルネサス エレクトロニクスとベルギーの独立研究機関であるIMECは、28nm CMOS技術を用いた複数の無線規格に対応するRFレシーバと、LTE-advancedや次世代のWi-Fiなど広帯域通信規格向けA-Dコンバータを開発した。京都で2013年6月12〜14日に開催された最先端のデバイスやプロセス、回路技術の研究成果が発表される「VLSIシンポジウム」の回路部門で発表した。

RFレシーバは、IIP3=+5dBmで消費電力40mW以下

 28nm CMOS技術を用いたRFレシーバは、400MHzから6GHzで動作する高線形なソフトウェア無線レシーバで、100MHzまでのチャネル帯域幅に柔軟に対応するという。新規の設計、構造により、+5dBmの帯域外IIP3(Third-order Input Intercept Point)と0dBmの妨害波耐性を維持しながら、0.9Vの低電圧動作を実現した。雑音指数は1.8dB、チップ占有領域は0.6mm2、消費電力は40mW以下を達成したとしている。

A-Dコンバータは、SNDR59.8dBで消費電力2mW

 同じ28nm CMOS技術を用いたA-Dコンバータは、サンプリングレート410Mサンプル/秒、分解能11ビットのダイナミックパイプラインSAR(逐次比較型)A-Dコンバータ。410サンプル/秒時のピークSNDR(Signal-to-Noise and Distortion Ratio:信号対雑音歪み比)は59.8dBで、消費電力は2mWを達成した。新規アーキテクチャとデジタルキャリブレーション技術により、「優れた電力効率を実現した」という。キャリブレーションエンジンを含むA-Dコンバータのチップ専有面積は0.11mm2としている。

 これまでもIMECは、リコンフィギュラブルRFソリューション、高速/低消費電力A-Dコンバータの開発と次世代RFアーキテクチャのデジタル化、アンテナインタフェースの簡素化という新手法を研究してきた(関連記事:LTE-Advanced携帯の受信部向けA-D変換器、ルネサスとIMECが共同開発)。IMECのリコンフィギュラブルRF部門マネージャーであるJoris Van Driessche氏は、「われわれの28nm CMOS技術を適用した無線レシーバにより、次世代無線通信機器への適用と製品化はより身近なものとなるだろう」とコメントしている。

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