米Fortune誌の世界企業番付、Appleが55位から19位に大躍進:ビジネスニュース
米Fortuneが発表した2013年版の世界企業番付によると、売上高ベースのランキングにおいて、Appleが2012年の55位から19位に大幅にランクを上げた。AppleのライバルでもあるSamsung Electronicsは、14位だった。Appleは、利益ベースのランキングでは2位につけている。
米国のビジネス誌Fortuneが、世界企業番付「Fortune Global 500(フォーチュングローバル500)」の2013年版を発表した。特に際立っていたのが、Appleの大躍進だ。同社は、2012年には55位だったが、今回は19位へと大きくランクを上げた。
ハイテク企業としては、Appleをはじめ、Samsung Electronicsや、「Foxconn」ブランドの鴻海(Hon Hai)など、数多くのメーカーが好調な業績を上げている。しかしハイテク業界全体としては、自動車メーカーや石油関連企業には及ばなかった。
Fortune Global 500は、世界中の株式公開企業を対象として、2013年3月31日を末日とする会計年度の売上高総額に基づき、ランク付けしたリストである。あらゆる企業の業績傾向を判断する上で、非常に便利な指標となっている。
石油関連企業は例年通り、ランキングトップ20社の中で圧倒的な優勢を維持している。また、米国で小売最大手のWal-Mart Storesも、当然のようにトップ5入りを果たした。
Apple、利益額ランキングで世界第2位に
2013年のFortune Global 500において最も注目すべきは、Appleの躍進だ。同社のライバル企業であるSamsungも健闘を見せ、2012年のランキングでは売上高1489億米ドルで20位だったが、2013年は同1786億米ドルで14位に順位を上げている。
今回のAppleの快進撃は、Hon Haiにも影響を及ぼしている。Hon Haiは、2012年のランキングでは売上高1175億米ドルで43位だったが、2013年は同1321億米ドルで30位にランクを上げた。
さらに大きな驚きをもたらしたのは、売上高トップ50社の利益ベースでのランキングだ。同ランキングでは、第1位のExxon Mobilに続き、Appleが利益額4170万米ドルで第2位の座を獲得した。一方、Samsungの利益額は、Appleの半分を下回る2060万米ドルだった。
自動車メーカーはトップ30で優位性を確保
自動車業界からは、トヨタ自動車やVolkswagen、General Motors(GM)、Daimler、Ford Motorなど、数多くのメーカーがトップ30にランクインし、その強さを見せつけた。
2013年のトップ20を見てみると、トヨタ自動車が2012年の10位(売上高2354億米ドル)から8位(同2657億米ドル)に順位を上げている。Volkswagenは、2012年の12位(同2216億米ドル)から、今回は9位(2476億米ドル)にランクを上げた。
一方GMは、2012年は売上高1503億米ドルで19位にランクインし、トップ20入りを果たしていたが、2013年は売上高が1523億米ドルと微増したにもかかわらず、24位に順位を落とす結果となった。DaimlerとFordの売上高はそれぞれ1469億米ドルと1343億米ドルで、2012年からは順位を下げたものの、今回もトップ30に入っている。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 20nmプロセス導入を急ぐTSMC、やはりAppleの次世代プロセッサを製造か
TSMCが、20nmプロセスのCMOSチップの量産に向け、装置の導入を急いでいる。多くのアナリストが、この動きを「TSMCがApple向けに『A7』プロセッサを製造する」という予測に結び付けている。 - Appleのプロセッサ「Aシリーズ」の系譜
Appleは、2013年中にも「iPhone 5S」と第5世代の「iPad」を発売するとみられている。これらには、プロセッサ「A7」「A7X」が搭載されるという見方がある。ここでは、これまでのiPhone/iPadに搭載されてきたプロセッサが、どんな進化を遂げてきたのかを振り返る。 - Apple A4プロセッサを分解、「革命」ではなく「進化」の産物
Apple A4は、米P.A. Semi社が開発したプロセッサなのだろうか。Apple社は2008年4月にP.A. Semi社を買収している。答えはどうやら違う。まったく新しいプロセッサを設計するには時間が足りなかったようだ。米Ars Technica社のJon Stokes氏は、2010年3月時点で、Apple A4は内部にGPUを内蔵していること、省電力設計についてP.A. Semi社が潜在的な役割を果たした可能性があること、という興味深い洞察を発表している。