Google Glassを分解:製品解剖(3/3 ページ)
スマートグラスの中で最も実用化が近いといわれる「Google Glass」。スマートグラス市場の火付け役になると期待されている。現在は、開発者向けにβ版が提供されている。では、このβ版のGoogle Glassの中身はどうなっているのだろうか。
Google Glassの電池は、耳あての部分に搭載されている。重量のバランスを均等にするためだろう。この耳あては、はがすのに相当の労力が必要だったが、それでも何とかはがすことができた。
電池はシングルセルのリチウムポリマー電池で、「2.1Wh」(約570mAh)と記載されている。耳あてをはがすのは非常に難しいので、ユーザーが自分で電池を交換することは、まず不可能だろう。
電池のすぐ隣には骨伝導スピーカが搭載されている。
ディスプレイ基板は非常に小さい。大きさは米国の10セントコインほどだ。解像度は640×360ピクセルと、Appleの「iPhone 5」のRetinaディスプレイの約1/8である。センサー群を結ぶ基板には、InvenSenseの9軸センサー(3軸加速度センサー+3軸ジャイロセンサー+3軸デジタルコンパス)「MPU-9150」が搭載されている。
Google Glassのカメラの性能は、スマートフォンと同等レベルだと思われる。カメラとディスプレイは別々にCPUと通信するようで、カメラ/ディスプレイ間は接続されていなかった。
これで分解は終了である。Google Glassは主に、フレーム、メイン基板、ディスプレイ基板、タッチパッド、リチウムポリマー電池、スピーカ、カメラユニットで構成されていることが分かった。
Google Glassで試し撮り
【翻訳:青山麻由子、滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
関連キーワード
メガネ型コンピュータ | Google | Google Glass | 分解 | ディスプレイ | 電池 | カメラ | タッチパッド | リチウムポリマー | 骨伝導 | ウェアラブル | iPhone 5 | Retinaディスプレイ | SanDisk(サンディスク) | Synaptics
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「Google Glass」にまつわる11の覚書
スマートグラス市場の火付け役として期待されている「Google Glass」。プロトタイプを使って使用方法のアイデアを募るプロジェクトには、多くの開発者が参加を申し込んだという。詳細があまり明かされていないGoogle Glassだが、筆者はGoogleの開発者向けイベント「Google I/O」で少しだけ情報を入手することができた。 - きっかけは「Google Glass」、スマートグラス市場は今後5年間で加速
スマートグラスの市場は、今後5年間で大幅に伸びると予測されている。そのきっかけとなるのが、Googleの「Google Glass」だ。ただし、スマートグラスの成功は、ハードウェアそのものよりもアプリ開発にかかっている。 - 「iWatch」に「Google Glass」……、ウェアラブルコンピュータ市場は急成長?
Appleの「iWatch」やGoogleの「Google Glass」など、ウェアラブルコンピュータ機器の市場が急速に拡大するとみられている。ABI Researchによれば、その出荷数量は、2018年に年間4億8500万台のレベルに達する見込みだという。