x86CPU、GPUなどを1チップに集積、AMDの組み込み向けAPU:ET2013
AMDは、CPUコアやGPUコア、メモリコントローラ、ディスプレイ用インタフェースなどを1チップに集積した組み込みシステム向けのAPU(Accelerated Processing Unit)およびSoC(System on Chip)などのデモ展示を行った。
AMDは、「Embedded Technology 2013/組込み総合技術展(ET2013)」(2013年11月20〜22日、パシフィコ横浜)で、CPUコアやGPUコア、メモリコントローラ、ディスプレイ用インタフェースなどを1チップに集積した組み込みシステム向けのAPU(Accelerated Processing Unit)およびSoCなどのデモ展示を行った。複数のICチップで構成した機能を1チップに集積することで、実装面積の省スペース化を可能とする。
AMDブースでは、組み込みシステム向けのAPU「Rシリーズ」を実装したボードを使い、3画面分のHD映像を処理し表示するデモを行った。「これまで外付けのグラフィックスカードを用いていたようなアプリケーションでも、内蔵しているGPUコアのみで処理可能な用途が増えた。基本性能として最大4画面まで対応することができる」(説明員)と話す。
Rシリーズには、2個または4個のx86プロセッサコア、AMD Radeon HD 7000GシリーズGPUコア、DDR3 SDRAMコントローラ、複数のDisplayPort1.2やDVI、HDMIといったディスプレイインタフェースなどを集積している。内蔵したGPUコアの演算性能は、単体のGPUチップに比べて最低でも2倍になるという。平均消費電力は13W以下と小さい。Rシリーズでは最大4台のディスプレイ装置に対応できるが、RシリーズとGPU「6000シリーズ」を組み合わせることで、最大10台のディスプレイ装置を駆動できるという。
さらにAMDでは、CPUコアやGPUコアにノースブリッジの機能ブロックも1チップに集積した組み込み向け「GシリーズSoC」なども用意している。このSoCチップは28nmプロセス技術で製造されるという。消費電力が小さいため、ファンレスの設計も可能となった。
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