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東京オリンピックは8Kで見たい! NHK技研が関連技術を続々公開2016年には試験放送が開始予定(1/2 ページ)

NHK技術研究所の「技研公開2014」では、スーパーハイビジョン(8K)関連の要素技術が数多く紹介された。東京オリンピックが開催される2020年の本放送開始を目指し、開発が進められている。

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 NHK技術研究所(以下、NHK技研)は、2020年の東京オリンピック開催に合わせて8Kスーパーハイビジョン(以下、8K SHV)の本放送を開始できるよう、開発を加速している。「技研公開 2014」(2014年5月29日〜6月1日)では、スーパーハイビジョン関連の技術が展示項目の半数近くを占めた。

8K対応のハイブリッドキャスト

 2020年のサービスをイメージしたものとして、8K SHVテレビに対応したハイブリッドキャストのデモを行った。ハイブリッドキャストは、テレビ放送と通信を連携させたサービスで、2013年9月にNHKがサービスを開始している(関連記事:新放送サービス「ハイブリッドキャスト」、NHK/民放各社がデモ)。

 デモに使用したディスプレイは、シャープの試作品で85インチ。NHK技研は「8K SHVの画質のよさを生かすには、最低でも60インチ型ディスプレイが必要になる。80インチ以上であれば理想的だ」と話す。

8K SHVに対応したハイブリッドキャストのデモ。映像を取り囲むように関連情報が表示されている。なお、映像は2Kをアップコンバートしたもの(クリックで拡大)

進化する8K SHVカメラ

 8K SHVで撮影できるカメラとして、フレーム周波数が120Hzの小型カメラや、フルスペック8K SHVに対応したカメラを展示した。フルスペック8K SHVは、8K SHVの国際規格(ITU-R Rec. BT.2020、SMPTE ST2036-1)と国内規格(ARIB STD-B56)のうち、画素数が7680×4320、フレーム周波数が120Hz、階調が12ビット、広色域表色系(濃い色や鮮やかな色を正しく表現できる)を満たしているものを指す。

 120Hzの小型カメラは、カメラヘッドのサイズが幅15.1cm×高さ12.5cm×奥行き13.5cmで、重さが2kg(レンズを除いた場合)。「技研公開2013」(2013年5月30〜6月2日)で公開されたときにはフレーム周波数が60Hzだった。今回はその2倍のフレーム周波数を実現しているので、スポーツなど動きが速い被写体の撮影に、より強くなった。

フレーム周波数が120Hzのカメラ(左)と、フルスペック8K SHV対応のカメラ。NHK技研は、フルスペック8K SHV映像信号(約144Gビット/秒)を、1本の光ファイバケーブルで伝送できるインタフェースも開発した(クリックで拡大)

 8K SHVカメラの小型化と高感度化を支える技術として、1億3300万画素のイメージセンサーや、シリコンに代わる材料を用いたCMOSイメージセンサーも展示された。

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