64ビット化を加速、クアルコムが「Snapdragon」の最新動向を発表:COMPUTEX TAIPEI 2014(2/2 ページ)
クアルコム(Qualcomm)は「COMPUTEX TAIPEI 2014」で、SoC「Snapdragon」シリーズなどの最新動向を説明した。同社の注力ポイントの1つが64ビット対応だ。Appleが64ビットCPUを搭載した「iPhone 5s」を発売して以来、64ビット化の流れが予想以上に加速しているからだという。
デバイス間通信向けの「ALLJoyn」
Qualcommはさらに、モノのインターネット(IoT:Internet of Things)への取り組みとして、IoT関連技術をオープンソースで提供することを目的とした非営利団体AllSeen Allienceが提唱する、デバイス間の通信のためのソフトウェアフレームワーク「ALLJoyn」のデモを披露した。なお、同団体には、Qualcommの他、パナソニック、LG Electronis、シャープ、Silicon Imageなどが参画している。
ALLJoynは、PCやデジタルデバイスになじみの薄い分野でも、IoTデバイスを実現しやすいよう、デバイス通信やコントロールの仕組みを定義するもの。このALLJoynに対応したデバイスは、無線LANやBluetooth、電源ラインなどを介して1対1で接続され、状態の通知や制御が行えるようになるというもの。同デモブースでは、電源ラインを通じて照明の色や明るさを変えたり、冷蔵庫のドアが開けっ放しになっていれば、テレビやタブレット端末に警告メッセージを表示させたりする様子が披露された。
また、同様の技術としてパナソニックなどがサポートを表明している無線LANを利用した音楽ストリーミング技術「AllPlay」を使い、スマートフォンから音楽を任意のスピーカーに出力するデモも披露。同デモでは、スマートフォンなどのデバイスがマルチストリーミングに対応していれば、一度に複数の部屋のスピーカーを鳴らしたり、部屋ごとに別々の音楽を再生したりするデモを行い、同社のSoCを採用することで、IoTデバイスやエコシステムの構築が容易になるとアピールした。
関連キーワード
QUALCOMM(クアルコム) | Snapdragon | 64ビット | スマートフォン | タブレット | CPU | Internet of Things | big.LITTLE処理 | COMPUTEX | Cortex | 4Kタブレット | iPhone 5s
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- クアルコムが車載情報機器向けプロセッサ市場に参入、LTEモデムの実績を生かす
スマートフォンやタブレット端末向けプロセッサで高シェアを握るQualcomm(クアルコム)が、ついに車載情報機器向けプロセッサ市場への参入を決めた。2014年1〜3月期には、「Snapdragonオートモーティブ開発プラットフォーム」をサンプル提供する計画である。 - 勢い衰えぬクアルコム、2013年上半期のスマホ向けプロセッサ市場で売上高首位を維持
2013年上半期のスマートフォン向けプロセッサ市場で、クアルコム(Qualcomm)がまたも強さを見せつけた。同社は売上高ランキングで第1位を獲得、2012年通年に続きトップの座を守った。 - 「ウェアラブル市場は技術以外の課題が多い」、クアルコムの新CEOが言及
米国で開催されたエンジニア起業家向けの会議「TiEcon 2014」で、クアルコムの新CEOは同社がIoT(モノのインターネット)向けチップの開発に取り組んでいることを明らかにした。同氏はIoTのターゲットとして注目されているウェアラブル機器市場については「まだ黎明(れいめい)期」とし、セキュリティやプライバシーの問題を指摘している。