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勢い衰えぬクアルコム、2013年上半期のスマホ向けプロセッサ市場で売上高首位を維持ビジネスニュース 業界動向

2013年上半期のスマートフォン向けプロセッサ市場で、クアルコム(Qualcomm)がまたも強さを見せつけた。同社は売上高ランキングで第1位を獲得、2012年通年に続きトップの座を守った。

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 米国の市場調査会社であるStrategy Analyticsによると、2013年上半期のスマートフォン向けマルチコアアプリケーションプロセッサ市場のメーカー別売上高ランキングで、Qualcommが43%の売上高シェアを獲得し、首位の座を維持したという。

 同社は、2012年通年の同市場ランキングでも、今回と全く同じ43%のシェアを獲得してトップの座を得ていた(関連記事:Qualcommの強さ際立つスマホ向けプロセッサ市場、Intelのシェアは0.2%)。

 Strategy Analyticsは、EE Timesとの電子メールのやり取りの中で、「当社アナリストの予測では、今後、4Gなどの従来の通信規格に対応した統合型ベースバンドモデムを提供できるメーカーとできないメーカーとの間で、はっきりと差が表れるとみている。また、BroadcomやMarvell、MediaTek、Qualcomm、Spreadtrumなどのメーカーは、今後数四半期の間に、ベースバンドを統合した低価格のクアッドコアチップを投入することによって、市場を拡大していくだろう」と述べている。

 2013年上半期におけるスマートフォン向けアプリケーションプロセッサ市場の売上高シェアランキングでは、第1位のQualcommの後を追い、Apple、Samsung Electronics、MediaTek、ST-Ericssonが続いた。

 2012年の同ランキングにおける上位5社は、Qualcomm、Apple、Samsung、MediaTek、Broadcomだった。ST-Ericssonは、STMicroelectronicsとEricssonによる合弁を解消されたものの、2013年上半期のランキングではBroadcomの座を奪うことができた。またStrategy Analyticsによると、中国のファブレス半導体企業であるSpreadtrum Communicationsは、2013年上半期のシングルコアプロセッサ市場において、首位を獲得したという。

 スマートフォンでは、2010年にはほとんどゼロに近かったマルチコアチップの搭載率が、2012年には約50%、そして2013年上半期には66%にまで上昇した。さらに今後も増加の一途をたどり、2013年末までには75%に達する見込みだという。2013年上半期におけるスマートフォン向けクアッドコアアプリケーションプロセッサの出荷数量は、2012年上半期比で5倍に達するという記録的な伸びを見せた。その一方で、スマートフォン向けシングルコアアプリケーションプロセッサの出荷数量は、同時期比で14%減少している。

 Strategy Analyticsは、8コアをうたうSamsungのSoC「Exynos Octa」は、同時に使用できるコアが最大4個であることから、クアッドコアとして分類している。MediaTekは2013年後半に、CPUコアを8個搭載した業界初となるオクタコアプロセッサを、「真のオクタコア(True Octa)」として発売する予定だという(関連記事:MediaTek、スマホ向けプロセッサで「真のオクタコア」を主張)。

 ただし、Strategy Analyticsは、「今後、コア数が増え続けていくことはないだろう。クアッドコアのコンピューティング性能をサポートするために、アプリケーションアクセラレータやDSPコア、GPUコアなどの搭載が重要視されていくことにより、今後数年の間は、クアッドコアがスイートスポットになる」との見方を示している。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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