スマホに搭載されるセンサーは増加傾向、センサーハブ用ソフトウェアが重要に:どう制御するかが課題(2/2 ページ)
スマートフォンに搭載されるセンサーの数は増加の一途をたどっている。スマートフォンメーカーにとっては、これらのセンサーをどう制御するかというのも重要な課題だ。米国のHillcrest Labsは、こうした課題に応えるセンサーハブソフトウェアを提供している。同ソフトウェアは、中国でAppleよりもシェアを獲得しているスマートフォンメーカーCoolpadに採用された。
センサーハブを提供するのはHillcrest Labsだけではない。センサーハブを実装するために数多くの異なるアプローチが採られてきたが、中でもHillcrest Labsは独自の処理要素を用いて携帯電話機のセンサー機能を管理している。
「センサーハブ」という用語は、センサー管理機能専用の省電力マイコンの使用を示唆している。搭載するマイコンの性能によって実現できる機能は異なり、基本的なセンサー校正やセンサーフュージョンから、高度なアプリケーションレベルのデータ処理、ユーザーの活動のモニタリング、状況の認識、歩行者のナビゲーションまで多岐にわたる。
これまで、ハブプロセッサとしていくつかの省電力マイコンコアが用いられてきた。Atmelのマイコンは、初期のスマートフォン向けハブの多くに採用されている。最近の報道によれば、ARMのコア「Cortex-M0+」も採用されているという。ハブが扱う機能が増えるにつれて、省電力の「Cortex-M4」も候補として挙げられるようになったとも伝えられている。
中国ではAppleよりも高いシェアを持つCoolpad
中国におけるCoolpadとOPPOのブランドの強さを考慮すると、Hillcrest Labsが今回2社からデザインウィンを獲得したことは、非常に意義のあることである。
香港の市場調査会社Counterpoint Technology Market Researchによると、Coolpadは2014年第1四半期における中国へのスマートフォン出荷トップランキングで、Samsung Electronics、Lenovo、Xiaomiに続く4位にランクインした。
【翻訳:青山麻由子、滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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