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サムスンの3次元NAND、3ビット/セルの128G品が出荷間近メモリ/ストレージ技術

Samsung Electronics(サムスン電子)が2013年に発表した、3次元構造のNANDフラッシュメモリ「V-NAND」。3ビット/セルの128Gビット品を、間もなく出荷する予定だという。2015年には、256Gビット品も発表できるとしている。

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 Samsung Electronicsは、垂直方向にメモリセルを積み上げた「V-NAND」のNANDフラッシュメモリで、3ビット/セルの128Gビット品を、1カ月以内に出荷する予定であることを明らかにした。同社は、ストレージやコンピュータのタスクに向けたフラッシュコントローラ市場に参入する取り組みも開始した。

 Samsungは1カ月以内に、3ビット/セル、128Gビット、32層のレイヤーを持つV-NANDを用いたSSDの出荷を開始できるという。米国カリフォルニア州サンノゼにある同社のメモリ研究施設を率いるBob Brennan氏が、同州サンタクララで開催された「Flash Memory Summit」(2014年8月5〜7日)の基調講演で述べたところによると、この新型チップは平面構造(プレーナ)のNANDチップを用いたSSDに比べて容量が2倍になる他、消費電力は40%少ないという。

 Brennan氏は新たなフラッシュメモリの性能や消費電力、耐久性についての詳細は明らかにしなかった。Samsungは2013年のFlash Memory Summitで、同社初となる24レイヤーの2ビット/セルV-NANDを発表している(関連記事:サムスン電子が「業界初」の3次元NANDを量産)。

 Chipworksは2014年8月5日、V-NANDの詳細な分析をWebサイトに掲載した。

 今回出荷するV-NANDの最大の課題は、同じcell-to-cellインタフェースを維持することだったとBrennan氏は述べた。同氏は「256Gビット版は2015年に発表する見込みで、最終的には100層構造のテラビットクラスに到達するだろう」と述べている。

フラッシュコントローラの開発も

 Brennan氏は、Samsungのメモリ研究施設が行ったある実験の暫定的な結果を明らかにした。その実験では、「フラッシュコントローラを用いて、どのようにSSDの遅延を低減し、性能を向上できるか」を追求したという。

 Brennan氏によれば、Storage Networking Interface Allianceの新しいワーキンググループは、インテリジェントストレージイニシアチブ向けのAPIの開発を進めている。SSD向けのPCI Expressを開発した「NVMe(Non-Volatile Memory express)」グループも、同分野への取り組みを開始する予定だ。「T10」「T13」などのストレージ規格を手掛けるグループも同イニシアチブに参加する可能性があるという。

 ストレージに利用できるNANDフラッシュの性能に関するデータを取るのが最初のステップだ。このイニシアチブでは最終的に、フラッシュコントローラをデータセンターのあらゆるタスクに向けた分散リソースとして開発することを目指すという。

 Brennan氏は講演の聴衆に対し、「データセンターには、プロセッサとともにピークタイムにしかフル稼働しないSSDが、何千とはいかないまでも何百も存在するようになる」と述べた。

 初期の取り組みは、韓国と米国カリフォルニア州サンノゼにあるSamsungの研究施設で、SATAインタフェースを備えたSSDを用いて行われた。Brennan氏がEE Timesに語ったところによると、Samsungは研究所での取り組みを製品化につなげるかどうかをまだ決めていないという。


Samsung ElectronicsのSATA SSD向けコントローラは、安定した書き込みIOPSと、より少ないI/O数での低遅延を実現している。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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