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半導体市場、2014年以降は緩やかに成長――IC Insightsが予測まとめ:ビジネスニュース 市場予測(3/3 ページ)
IC Insightsが2014年の秋季予測を発表した。それによれば、2014年以降の半導体市場は堅調だが大きな成長は期待できないという。ファウンドリ市場でのシェアの低下に頭を悩ます中国は、今後はファブレス企業の設立に力を入れていくとしている。
中国の目標はファブレス企業の増加
多くの取り組みが進められているが、中国では、半導体の製造量と消費量の差は開いていく一方だ。中国政府は、この件で頭を悩ませている。中国の最大手ファウンドリであるSMICにいくら投資をしても、ファウンドリ市場でのシェアが低下しているからだ。
中国の次なる目標はファブレス企業を設立していくことだ。McClean氏は、「中国のファブレス企業の数は、いまや日本や欧州よりも多いのにもかかわらず、SpreadtrumやRDA Microelectronicsといった、ごく少数のファブレス企業しか成功していない」と述べている。
通信機器分野が成長
2013年、アナログICの売上高は、デジタルICの売上高を超えた。理由は単純で、デジタルICがSoCに統合される傾向が加速しているからである。
システムレベルでは、通信機器がコンピュータを上回り、その差が広がっていくとみられている。携帯電話機は通信機器としてカウントしているので、それが大きな要因だ。現在、モノのインターネット(IoT:Internet of Things)のシステムをどの分野に入れてカウントしていくのか、という問題が浮上している。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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