SSDやeMMCの比較評価サービスの提供を開始:メモリ/ストレージ技術
OKIエンジニアリングは2014年10月1日、不揮発性メモリを用いたストレージデバイスの評価サービスの提供を開始したと発表した。eMMC(embedded Multi Media Card)やSSD(Solid State Drive)などの不揮発性メモリを使ったストレージの信頼性を同一条件で評価する。
OKIエンジニアリングは2014年10月1日、不揮発性メモリを用いたストレージデバイスの評価サービスの提供を開始したと発表した。eMMC(embedded Multi Media Card)やSSD(Solid State Drive)などの不揮発性メモリを使ったストレージの信頼性を同一条件で評価するサービスで、同社では「受託試験業界では初めて」とする。
フラッシュメモリなど不揮発性メモリを使用したストレージは、HDDなどに比べて、騒音がない、読み書きが速い、衝撃に強いなどの利点があり、幅広い電子機器の記憶装置として使用されている。しかし、同社によると、不揮発メモリストレージを用いた電子機器では、読み出し/書き換え耐性(エンデュランス)やデータ保持(リテンション)特性などに起因する不具合も多く発生しているという。その理由としては、「ストレージデバイスのメーカーや品種によって重視する性能が異なり、利用環境によってはユーザー企業の想定する性能が発揮できないことがあるため」(同社)とする。
こうした不具合問題を解決するには、「使用目的に適合したストレージデバイスを選定するため、各メーカーの仕様には掲載されていない評価項目を同一条件で試験することが重要」(同社)とし、今回の評価サービス提供に至った。
同社が構築した信頼性評価システムは、エンデュランス、リテンションなどの特性についてそれぞれ同時に多数のデバイスを測定できるという。特に、eMMC評価試験では、複数のデバイスを同時に測定できる上、試験条件もフレキシブルに設定できるため、メーカー別の性能評価が行える。
同社は、信頼性評価サービスとして2015年度までに5000万円の売り上げを目指すとしている。
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