世界3位のスマホメーカー シャオミ、躍進の理由を探る:ビジネスニュース 企業動向(3/3 ページ)
スマートフォンメーカーとして、Samsung Electronics(サムスン電子)、Appleに次ぐ第3位の位置に付いたXiaomi(シャオミ)。世界の大手メーカーで経験を積んだエンジニアたちが集結して立ち上げた中国企業は、先進国におけるスマートフォン市場の成熟に伴い、成長の一途にある。
オンラインにこだわった販売戦略
Xiaomiを他のスマートフォンメーカーと差別化していることがあるとすれば、それはオンラインの販売戦略だ。同社は小売店やサードパーティーの流通経路を持たず、インターネットでのみ製品を販売している。
こうした販売戦略を取ることで、小売店舗や流通、在庫などにかかるコストを削減している。
Xiaomiは、「当社は家電メーカーではない。“モバイルインターネット企業”だ」と主張している。Lin氏は、「CEOのJun Leiと私は常に、モバイルインターネットの重要性を意識している」と語っている。
Xiaomiの2人の創設者は、インターネット企業として柔軟性と機敏性を備えた経営を行うメリットを直感的につかんでいた。
Xiaomiは、製品を小規模のロットで製造し、オンラインで販売している。小ロットで製造する間に、製品のアップグレードを続ける一方でコストの低減を図る。時にはサプライヤを変更することもあるほどだ。2011年7月に発表された「M1」は、その1カ月後に北京で発売された際、CPUが1.2GHzのデュアルコアからQualcommの「Snapdragon S3(MSM8260)」にアップグレードされていた。
さらに、あまり語られることはないが、Xiaomiには優れた技術力が集結している。7人の共同創設者は、いずれも中国ではトップクラスのエンジニアたちであり、GoogleやMicrosoft、Motorolaなど世界的な技術メーカーに勤めた経験がある。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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