ニュース
経営陣を刷新したIDTの成長戦略:ビジネスニュース 企業動向(3/3 ページ)
Integrated Device Technology(IDT)は、2014年より新たな成長戦略に取り組んでいる。通信インフラや高性能コンピュータおよびパワーマネジメントを主なターゲット分野に掲げ、Rapid IOやRF、メモリインタフェース、ワイヤレス給電などに向けたユニークなIC事業に注力していく。
低ジッタ製品にフォーカス
タイミング製品も大別して3種類ある。クロックを分配するICやクロック発振器、およびジッタ減衰器などである。特に、「水晶発振器(VO)や電圧制御型水晶発振器(VCXO)については、位相ジッタが200fsや400fsなど、低い製品に限って事業を展開する」(Chittipeddi氏)方針だ。
導入進むワイヤレス給電システム
パワーマネジメント製品については、特定分野にフォーカスして独自の電源IC事業を展開している。1つは拡張性を備えたパワーマネジメントIC(PMIC)である。外部にDPU(ディストリビュートパワーユニット)と呼ぶ拡張デバイスを接続するだけで、5V単位で出力を増やすことができるという。もう1つが、ワイヤレス給電システムに向けたトランシーバ/レシーバ用ICである。同社はワイヤレス給電の推進団体である「WPC」や「A4WP」のボードメンバーでもある。
「既に、LG電子の携帯電話機に採用されている。インテルとも共同で製品開発を行っているところだ」(Chittipeddi氏)と話す。これ以外にも、米国のマリオットホテルやスターバックス、家具メーカーなどで、ワイヤレス給電システムの導入が進んでいることを明らかにした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 成長4分野に集中――戦略の明確化で拡大目指すIDT
Integrated Device technology(IDT)は、2014年から新たな経営戦略を掲げて、事業成長を目指している。クロックICなど汎用品中心の事業体制から、成長市場/分野に対し、ソリューション型ビジネスも展開できる事業体制へと変わりつつある。2014年8月に日本法人 社長に就任した迫間幸介氏に新たなIDTの戦略などについて聞いた。 - 電磁誘導方式の2つの規格に対応、IDTのワイヤレス給電用レシーバIC
IDTのワイヤレス給電用レシーバICは、電磁誘導方式の規格であるWPCとPMAの両方に対応している。 - 独自モードを備えたIDTのQi規格準拠IC、それが意味することは何か?
Wireless Power ConsortiumのQi規格に準拠したワイヤレス給電用コントローラICを製品化したIDT。同社がワイヤレス給電市場に参入した背景や、同社の第1弾製品が意味することを、製品説明会やプレスリリースの内容から読み解いてみよう。