「H8S C200」互換IPコアをアルティマが開発、アルテラ製FPGA向け:プロセッサ/マイコン H8S C200
マクニカの子会社であるアルティマは、ルネサスエレクトロニクス製16ビットマイコン「H8S C200」互換のIPコアを開発した。このIPコアは、アルテラ製FPGA「MAX 10」への組込みを予定している。
マクニカの子会社であるアルティマは2014年11月、ルネサスエレクトロニクス製16ビットマイコン「H8S C200」と互換性を有するIPコアを開発したと発表した。このIPコアは、アルテラ製FPGA「MAX 10」への組込みを予定している。
アルテラ版H8S C200コアの命令セットは、ルネサスエレクトロニクス製の「H8Sファミリ」と互換性を有する。タイマやシリアルインタフェース、割り込みコントローラなどの周辺機能も、オリジナルのH8Sファミリマイコンと同等の機能を備えているという。内蔵メモリとしては最大256kバイトを搭載することができ、センサーネットワークなど比較的小規模のシステム制御を行うことができる。
また、アルテラ製FPGAに組み込むために、アルテラ版H8S C200コアはAvalonインタフェースに対応するためのブリッジ機能を内蔵している。これにより、アルテラ製のシステム統合ツール「Qsys」を用いて、H8S C200コアを実装したシステム開発を、比較的容易に行うことが可能となった。
MAX 10 FPGAは、2つのコンフィギュレーション用フラッシュメモリを内蔵している。このため、回路データの書き換えを、安全かつ高速に行うことが可能である。また、アルテラ独自のソフトコア「Nios II」プロセッサの搭載など、周辺機能を集積することで、実装面積の大幅な削減を可能としているのが特長だ。
今回、組込みシステム分野で広く採用されているH8S C200互換のIPコアを、MAX 10 FPGAでサポートしたことにより、既存のH8Sファミリユーザーは、これまで開発したソフトウェア資産を生かしつつ、MAX 10 FPGAへの移行が容易となる。アルティマは今後、MAX 10 FPGA限定の評価用IPおよびドライバ、MAX 10 FPGA搭載ボードをバンドルした評価用パッケージを販売していく予定だ。
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