FinFETプロセスをめぐる技術開発は競争激化へ:プロセス技術(2/2 ページ)
FinFETプロセスを採用したチップは、既に100種類以上がテープアウトされているという。以前は、プロセス技術ではIntelが突出していたが、現在はTSMCやSamsung ElectronicsなどのファウンドリもIntelとの差を縮めてきていて、接戦が繰り広げられている。
SamsungとTSMCは、ほぼ互角
Samsungは「Mobile World Congress(MWC)2015」(スペインバルセロナ、2015年3月2〜5日)において、同社にとって初となる14nm FinFET適用アプリケーションプロセッサ「Exynos」を搭載した最新スマートフォン「Galaxy S6」を発表している。ある情報筋は2015年初頭に、「SamsungはFinFETプロセス技術において、TSMCの先を行っている」と明かしていたが、最新情報をみると、両社はほぼ互角で、激しい接戦を繰り広げていることがよく分かる。
Synopsysでシニアマーケティングディレクタを務めるSaleem Haider氏は、「2〜3年前までは、プロセス技術開発においてIntelがはるか先を進み、ファウンドリ各社がそれに追い付こうと懸命に努力していた。しかし現在では、こうした差が縮まってきている。FinFETプロセスに関しては、顧客企業各社が製造設計において当社にサポートを求める段階に入ったところだ」と述べる。
White氏は、「リソグラフィによるダブルパターニング技術のニーズについては、2005年頃に既に始まっていた20nmプロセスチップの設計において、大半の問題が解決されている。10nmプロセスになると、ファウンドリ各社は、セルフアライン(自己整合)方式のダブルパターニングを選ぶか、またはトリプルパターニングを選ぶかで分かれていくだろう」と述べている。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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