「Windows 10」登場も、楽観視はせず
米国の半導体市場調査会社であるInsight64でプリンシパルを務めるNathan Brookwood氏は、「Intelは最近、売上高予測を下方修正した。『Windows 10』が2015年夏に登場する予定だが、それがPC市場に及ぼす影響について、Intelが決して楽観視はしていないことを示している」と述べる。
Brookwood氏は、「売上高を確保できないと見込まれる場合は、予算を再調整しなければならず、従業員に対しても影響が及ぶだろう。ただし、売上高予測が横ばいに下方修正されたからといって、必ずしも雇用状況が大きく変化するとは限らない」と述べる。
The Oregonianの報道によると、Intelは既に、解雇対象となる従業員を確定しているが、人員解雇について公表するつもりはないようだ。Brookwood氏は、「Intelは、定期的に従業員のランク付けを行っているため、その時々に応じて会社への貢献度が最も低い従業員を解雇する方法を心得ている」と述べる。
Brookwood氏とPeddie氏はいずれも、「人員削減が行われたとしても、IntelがAlteraを167億米ドルで買収する予定に関しては、影響は及ばないだろう」としている。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- IntelのAltera買収は成功するのか――Xilinxの存在感が増す可能性も
Intelにとって過去最大規模となったAlteraの買収。x86プロセッサとFPGAを統合することで、新しい製品の開発や、これまでにない分野を狙える可能性はある。Alteraにとっては、Xilinxからシェアを奪うきっかけになるかもしれない。一方で、今後AlteraとのビジネスにIntelが絡んでくることに不安を抱く既存顧客が、Xilinxを頼るようになるのではないかと見るアナリストもいる。 - 2014年の半導体売上高は3398億米ドル、インテルは23年連続で首位に
Gartnerによれば、2014年の世界半導体市場の売上高は、前年比で7.9%増となる3398億米ドルになる見通しだという。DRAMが好調で半導体市場のけん引役となった。メーカーの売上高ランキングでは、インテルが23年連続で首位の座を確保する見込みだという。 - Intelの2014年7-9月期売上高は過去最高、半導体業界の低迷懸念を一掃
Intelの2014年第3四半期(7〜9月期)における売上高は、過去最高となる147億米ドルを達成した。Microchip Technologyが半導体業界の低迷を指摘していたが、こうした懸念を払拭(ふっしょく)する結果となった。 - Intelの10nmチップ、鍵はIII-V族半導体と量子井戸構造か
Intelは10年近くにわたり、量子井戸電界効果トランジスタ(QWFET)の研究を進めてきた。ある半導体アナリストは、Intelの10nmチップは、III-V族半導体、具体的にはInGaAs(インジウム・ガリウム・ヒ素)とGe(ゲルマニウム)を用いたQWFETになると予測している。