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USB Type-Cの採用は進む? サプライチェーンでは問題も新型「MacBook」にも搭載(2/3 ページ)

Appleの新型「MacBook」など、USB Type-Cを搭載した機器が登場し始めている。電力供給、データ伝送、映像伝送と、1つで3役をこなすUSB Type-Cは、長期的にみれば、あらゆるデバイスに適した規格だといえるだろう。ただし、欧州の規制や、デバイスおよび周辺機器のサプライチェーンの間では、問題も多く発生するかもしれない。

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EUの規制は障壁になり得る

 規制の変更も必要になる。欧州(EU)議会は2014年に、新無線機器指令(Radio Equipment Directive)の最終草案を承認した。1999年に制定されたR&TTE(Radio Equipment and Telecommunications Terminal Equipment)指令以来の改定となる。新指令のうち、激しい議論が交わされたのが、EUの全ての携帯電話機とタブレット端末に共通の充電器を使うという要項である。同要項は、2017年から完全に施行される予定になっている。もしこの指令が適用されれば、全ての携帯電話機メーカーは、Micro USBを搭載した充電器を提供しなければいけないことになる。

 欧州委員会(EC)は2009年に、Samsungやソニー、Appleなどをはじめとする大手メーカー10社との間で、携帯電話機の充電器の廃棄数量を削減していくことで合意した。しかしこの合意は、2012年末ごろまでしか続かなかった。この年にAppleが、欧州においてiPhone 5を発表し、Lightningコネクタを導入したためだ。Appleは、「専用のLightning-to-Micro USBアダプタを使えば、従来型の充電器を使用することができる」と主張した。このアダプタは、欧州でのみ入手可能で、販売価格は19ユーロ(約2500円)だ。しかし、iPhoneには必ずLightning対応充電器が付属するので、さらなる廃棄物が生み出されるだけのことになる。

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さまざまなコネクタを持つ大量のケーブル

 Appleが全ての新製品を最新のUSB Type-Cに対応させるつもりなのかどうかについては、まだ判断できる段階ではない。現在のところ、同社がUSB Type-Cを採用している製品は、新型MacBookだけである。同社はこれまで、「Lightningコネクタは、『iPad』など特定のデバイスに対して、Micro USBよりも多くの電力を供給することができる」として、その採用を正当化してきた。しかしUSB Type-Cの場合、この点については何の問題もない。

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