インターネットの明日を詰め込んだ大型トレーラー「IoT Truck」(後編):フリースケール開発者会議(FTF)レポート(6)(2/3 ページ)
今回は、先進運転システムやスマート・シティ向けのIoT技術の他、ベンチャー企業が開発したバッテリ内蔵リュックサックや、スマートフォンに取り付ける赤外線カメラが展示された。別のコーナーでは、RFパワートランジスタを採用した電子レンジや、生ビールの残量をモニタリングするプレートなど、ちょっと変わった開発品も並んだ。
電力計と水道計のスマートメーター
「(4)スマート・シティとスマート・エネルギー」のコーナーでは、スマートメーターの展示が目立っていた。無線通信機能を備えた2相電力計と単相電力計、水道計が陳列されていた。さらに、無線制御の道路照明、環境モニタリング端末などを展示していた。
リュックサックが大型バッテリを内蔵
「(5)イノベーション・スペース」のコーナーでは、ベンチャー企業による研究開発(イノベーション)の成果を主に展示していた。
初めに目についたのは、大型バッテリパックを内蔵したリュックサック「Smart Backpack」。AMPL Labs.が開発し、2015年10月に出荷を予定している製品である。スマートフォンやメディアタブレット、ノートPCなどを収納するとともに、これらのバッテリを充電しながら使用することを想定した。リュックサックが内蔵した大型バッテリの状態を、スマートフォンのアプリによって確認できる。
スマートフォンあるいはメディアタブレットに取り付ける赤外線カメラ「Seek Thermal Camera」も興味深い。Seek Thermal(2012年設立、本社所在地は米国カリフォルニア州サンタバーバラ)が開発した。撮影対象の温度分布をカラー画像で表示する。カメラの解像度は206×156画素、撮像可能な温度範囲は−40〜330℃である。
このコーナーでは、IoT向けの開発ボードが数多く展示されていた。例えばEsquilo(2014年6月設立、本社所在地は米国テキサス州オースチン)のIoT向け開発ボード「Esquilo Air」はFreescaleの32ビットマイコン「Kinetis」と無償のリアルタイムOS「MQX」、無線ネットワーク「IEEE 802.11n Wi-Fi」、Webブラウザベースの統合開発環境(IDE)などを搭載する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.