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通信距離延長など製品ロードマップを公表:無線技術「dust networks」普及へ(2/2 ページ)
無線センサーネットワーク技術「dust networks」(ダスト・ネットワークス)の普及を目指すダスト・コンソーシアムは、動作温度範囲を拡大した新製品や、ノード間の通信距離を延長できる新型モジュールなど製品ロードマップなどを明らかにした。
投入予定製品を披露
これから市場に投入予定の製品もいくつか紹介した。1つは動作温度範囲を−55〜105℃に拡大した「Hグレード」製品「LTC5800HWR-xxx」である。2015年11月ごろの量産出荷を予定している。2つ目がSmartMesh IP USB Manager「DC2274A」である。LTP5902-IPRBモジュールを内蔵した。3つ目がμモジュール「LTM5850」である。新たなパワーアンプやローノイズアンプを内蔵することで、ノード間の通信距離を延長することができるという。2015年末に販売を開始する予定だ。さらに、通信プロトコルについても最新バージョン「WirelessHART 7.4」に対応していく。2015年9月あるいはそれ以降にもサポートしていく計画だ。
これ以外にも、プロトコルの将来に向けた進化として、現在は最大100モートとなっているスケーラビリティを、当面2000モートに引き上げ、将来は無限大としていく方針である。これに合わせて、ネットワークの通信スピードなども改善していく。さらに、新機能の追加も検討している。スマートメッシュIPブリンク通信と呼ぶもので、緊急時などにネットワークメンバーの外部から指令を出すことができる。一時的に大量データを送受信できるWi-Fiモードとの切り替えなど、ハイブリッド通信なども視野に入れている。
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