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Qualcommのリストラは、技術者を軽視した愚行だ“物言う大株主”の圧力を退けられず……(3/3 ページ)

約4700人を解雇すると発表したQualcomm。この決断に至るには、Qualcommの大株主であるJana Partnersからの要請があったのではないかと推察される。だが、この大株主からの要請は、Qualcommの技術開発力を考慮していない、無情なものではないだろうか。

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Janaからの要請を却下できなかった?

 Jana Partnersは、Qualcommが2015年3月に発表した150億米ドルの自社株買い戻し計画を、ほめたたえた。著者は経済の専門家ではない。だが、150億米ドルというのは、技術開発のために投資されるわけではなく、ただ株主を満足させるためだけに投入される資金としては、ばく大過ぎる金額に思えてならない。

 個人的には、Qualcommの経営陣がJana Partnersからの(人員削減に関する)要請を退けることができなかったのだろうと考えている。Qualcommの取締役会には、Jana Partnersの席はない。ただ、新しく取締役会に加わるメンバーの1人が未公開株式投資ファンドの専門家で*)、この人物がJana Partners側寄りになるのではないだろうか。なおQualcommは、スモールセルやサーバ向けSoCの開発リソースの削減は却下しており、これは良い点だと言える。

*)Qualcommのプレスリリースによれば、未公開株式投資ファンドTPGのシニアアドバイザーAnthony J. Vinciquerra氏である。

 Jana Partnersの創設者であるBarry Rosenstein氏は、Qualcommが発表した構造改革を評価している。著者は、同氏がQualcommのリストラ計画に満足して休暇にでも出かけ、長くエレクトロニクス業界から離れることを願っている。

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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