2015年5月の世界出荷額、高周波部品が前年比35%増:国内メーカーによる電子部品の出荷統計
電子情報技術産業協会(JEITA)は、2015年5月の日本メーカーによる電子部品の世界出荷額を発表した。世界出荷額は前年比9.5%増の3098億円となり、受動部品、接続部品などの部品それぞれが前年と比べて伸びた。品目別では、高周波部品が前年比35%増の308億円と伸びが著しい。
電子情報技術産業協会(JEITA)は、2015年5月の日本メーカーによる電子部品の世界出荷額を発表し、前年比9.5%増の3098億円となった。
品目別では、受動部品が前年比9.4%増の1064億円、接続部品が9.7%増の859億円、変換部品が前年比4.7%増の642億円、その他電子部品が前年比15.5%増の532億円と、それぞれ伸びている。
受動部品は、トランスが前年比7%減の93億円と、他の受動部品の出荷額が増加しているのに反して減少が目立つ。接続部品ではスイッチが前年比14%増の378億円。変換部品では、アクチュエータが前年比19%増の119億円となっている。中でも、一番大きく伸びたのはその他の電子部品にある高周波部品で、前年比35%増の308億円だ。最も大きい金額を占めたのは、コンデンサで前年比8%増の724億円である。
電子部品出荷額(億円) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
金額(億円) | 前年比(%) | 金額(億円) | 前年比(%) | ||||
世界計 | 3255 | 111 | 3098 | 109 | |||
(日本) | 757 | 100 | 728 | 96 | |||
品目別 | 受動部品 | 全体 | 1109 | 109 | 1064 | 109 | |
コンデンサ | 749 | 108 | 724 | 108 | |||
抵抗器 | 124 | 109 | 118 | 106 | |||
トランス | 39 | 104 | 35 | 93 | |||
インダクタ | 192 | 118 | 181 | 119 | |||
その他 | 4 | 116 | 4 | 88 | |||
接続部品 | 全体 | 893 | 112 | 859 | 109 | ||
スイッチ | 394 | 117 | 378 | 114 | |||
コネクタ | 493 | 110 | 475 | 106 | |||
その他 | 5 | 87 | 4 | 65 | |||
変換部品 | 全体 | 698 | 111 | 642 | 104 | ||
音響部品 | 184 | 118 | 176 | 110 | |||
センサー | 303 | 99 | 271 | 93 | |||
アクチュエータ | 210 | 127 | 194 | 119 | |||
その他の電子部品 | 全体 | 553 | 116 | 532 | 115 | ||
電源部品 | 219 | 97 | 223 | 96 | |||
高周波部品 | 333 | 132 | 308 | 135 | |||
出典:JEITA |
日本への出荷額は前年比4%減に
地域別では、中国が前年比20%増の1155億円となり、他の地域と比べて大きく伸びる形となった。米州は前年比11%増の299億、アジアは前年比12%増の648億円とそれぞれ伸びている。欧州は前年と変わらず271億円。日本は唯一減少する形となり、前年比4%減の728億円となっている。
本統計は、「電子部品企業のグローバル動向調査」をもとに作成された。参加70数社から提出された、連結ベース(グループ間取引調整後)の出荷額データをとりまとめており、地域に関するデータは、原則として該当部品が消費される地域への出荷になる。なお、合計値は単位未満切り捨てのため、一致しない場合がある。
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