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日本アビオのプリント配線板、JAXAより認定取得低誘電率材料を用い人工衛星/ロケット向けの開発に成功

日本アビオニクス製の「宇宙用高速デジタル信号対応のプリント配線板」が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)より、「JAXA-QTS-2140 付則H」の認定を取得した。「従来の低誘電率材料を採用した宇宙用プリント配線板の開発は国内初」と同社は主張する。

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 日本アビオニクスは2015年8月、同社が開発した「宇宙用高速デジタル信号対応のプリント配線板」が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)より、「JAXA-QTS-2140 付則H」の認定を取得したことを発表した。

 JAXAに認定されたプリント配線板は、産業用プリント配線板などで一般的に採用されている低誘電率材料を用いて開発している。従来材料を用いながら製品の限界を超える特性を実現することで人工衛星やロケットなどに搭載される電子機器への実装を可能とした。

 低誘電率材料と、ロープロファイル銅箔を採用したことで、伝送損失を低減し高速化を可能とした。また、特性インピーダンス制御が可能であるため、電気特性を維持しつつ、高速なデジタル信号にプリント配線板の設計を行うことができるという。


宇宙航空研究開発機構(JAXA)より、「JAXA-QTS-2140 付則H」の認定を取得したプリント配線板の外観と断面構造図 出典:日本アビオニクス

 認定された基板の仕様は、材料が1GHzで比誘電率3.65、誘電正接0.002の誘電特性となっている。パッドは、引き出し構造でピッチ幅は1.0mmである。外層は導体幅が0.12mm、導体間隙が0.14mm、同じく内層は導体幅が0.07mm、導体間隙が0.08mmとなっている。板厚は3.0mmで、18層の構造となっている。このうち、ブラインドビアホール層は9層である。

 日本アビオニクスでは、宇宙で利用される電子機器でも、これからは高速信号に対応できる回路設計のニーズが高まるものとみている。開発した技術はアンテナ基板などへの応用も可能だという。

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